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実は誰にでも起こり得る!? パニック障害の症状と治療法

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実は誰にでも起こり得る!? パニック障害の症状と治療法

実は誰にでも起こり得る!? パニック障害の症状と治療法

2024/09/21

みなさん、こんにちは。

こころのケア心理カウンセリングROOMの心理カウンセラー 駒居です。

 

今日は、比較的多くの方が経験するパニック障害について解説したいと思います。

 

日本におけるパニック障害の罹患率

 

パニック障害は、突然の強い不安発作を特徴とする精神的な障害で、日本でも多くの人々に影響を及ぼしています。

 

最近の研究によると、日本におけるパニック障害の生涯有病率は約2~3%とされています。

 

これは、約50人に1人が生涯のうちにこの障害を経験することを意味します。

 

特に若年層や中年層に多く見られ、女性は男性の約2倍の罹患率を示します。この性差は、社会的なストレスやホルモンの影響が関与していると考えられています。

 

また、パニック障害を抱える人々の中には、他の精神障害(例えば、うつ病や不安障害)を併発するケースも多く、総合的な治療が求められます。

 

早期の診断と適切な治療が、患者の生活の質を向上させるために重要です。心理療法や薬物療法を通じて、パニック障害の症状を軽減し、再発を防ぐことが可能です。社会全体がこの障害についての理解を深め、支援の輪を広げていくことが必要です。

 

パニック障害とはどんな病気?

 

アメリカ精神医学会が定める診断基準(DSM-Ⅳ)では、次のような症状が挙げられています。これらのうち4つ以上が突然現れ、10分以内に最高潮に達することがパニック発作とされています。

 

・動悸や心拍数の増加

・発汗

・震え

・息切れや息苦しさ

・窒息感

・胸の痛みや不快感

・吐き気や腹部の不快感

・めまいやふらつき、頭が軽くなる感じ

・現実感の喪失や自己喪失感

・コントロールを失う恐怖

・死への恐怖

・感覚異常

・冷感や熱感

 

これらの症状が突然襲ってくるため、日常生活にも大きな影響を与えることがあります。

 

行動範囲を狭めてしまう不安

 

パニック発作の中心は呼吸器の問題です。

 

そして、発作が起きると「また同じような場所で発作が起きるのでは?」という不安が広がり、行動範囲が徐々に狭まってしまいます。

 

例えば、満員電車で発作を起こした場合、次からは電車に乗るのが怖くなり、さらには外出自体が難しくなってしまうこともありますよね。

 

また、パニック障害の人の多くは「空間恐怖」を併発しており、これがさらに症状を悪化させる原因になります。

 

パニック障害はなぜ起こるのか?

 

パニック障害の原因はまだ完全には解明されていませんが、脳の「恐怖神経回路」が過剰に働くことが一因とされています。

 

また、心理的な要因としては、過去のトラウマやストレス、小児期の親との別離体験が関係している場合もあります。

 

また、20~40代の女性が特にかかりやすい傾向があり、男性よりも発症率が高いのも特徴です。

 

うつ病を併発するリスク

 

パニック障害は、それ自体が非常に辛い病気ですが、さらにうつ病を併発するリスクも高いのが特徴です。

 

米国の疫学調査によると、パニック障害の患者の55.6%が生涯のうちにうつ病を経験するというデータもあります。

 

パニック障害の治療法

 

治療にはいくつかの方法があります。

 

抗うつ薬や抗不安薬の使用に加え、恐怖を徐々に克服していく「曝露療法」や、ネガティブな思考パターンにアプローチしたり行動を改善する「認知行動療法」などが有効です。

 

また、緊張をほぐすための「自律訓練法」や「系統的脱感作法」も、手軽に取り入れやすい方法としておすすめされています。

 

日常生活での工夫

 

パニック障害からの回復を目指すためには、日常生活のリズムを整えることが大切です。特に、以下のような生活習慣はパニック障害の克服に対して効果が期待できます。

 

・毎朝同じ時間に起き、朝日を浴びる

・規則正しく食事をとる

・外出する機会を作る

・人と触れ合う時間を大切にする

・軽い運動を取り入れる

 

運動は、脳内のセロトニンを増やし、気持ちを安定させる効果があります。

 

特にウォーキングやジョギングなどの軽い有酸素運動が良いとされています。

 

仕事との両立

 

パニック障害を抱えながら仕事を続けることができるかどうかは、症状の程度や職場の対応次第です。

 

医師や心理カウンセラー、職場の担当者と相談しながら、自分に合った対策を練ることが大切です。

 

実際に、大手企業の客室乗務員がパニック発作を経験しながらも、適切な治療を受けて職場復帰を果たした事例もあります。

 

職場での柔軟な対応や理解が得られれば、パニック障害を抱えながらも仕事を続けることは十分に可能です。

 

さいごに

 

パニック障害は決して珍しい病気ではなく、適切な治療とサポートがあれば、症状をコントロールしながら日常生活や仕事を続けることができます。

 

焦らずに、自分のペースで回復を目指していきましょう。

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電話番号 : 090-5978-1871

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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