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学業・就業における双極性障害の理解と対策:神戸、芦屋、西宮のカウンセリングサービスの事例から

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学業・就業における双極性障害の理解と対策

学業・就業における双極性障害の理解と対策

2024/11/04

みなさん、こんにちは。

神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

さて、双極性障害を抱えているご本人やその周囲の方々は、しばしば生活のさまざまな面で困難を感じています。

 

特に学業や就業は、精神的な健康が直接的に影響を及ぼすため、重要なテーマです。

 

このブログでは、双極性障害の概要から症状、さらに学業や就業に及ぼす影響について解説し、カウンセリングサービスがどのように役立つかを考えていきます。

 

双極性障害とは?

 

双極性障害は、気分の異常な変動を特徴とする精神的な疾患で、以前は躁うつ病と呼ばれていました。

 

この障害は、躁状態(気分が異常に高揚したり、活動的になったりする状態)と抑うつ状態(気分が沈み込み、無気力になる状態)を交互に繰り返します。

 

これらの気分の波は、個人の日常生活に深刻な影響を与えることがあります。

 

双極性障害の定義


双極性障害は、以下の特徴を持つ精神的な疾患です。

 

気分の変動:

気分の高揚(躁状態)と低下(抑うつ状態)が交互に訪れることが特徴です。


期間:

躁状態や抑うつ状態は、数日から数週間、場合によっては数ヶ月続くこともあります。


機能障害:

これらの状態が社会生活や仕事、学業に影響を及ぼし、個人の生活の質を著しく低下させることがあります。


双極性障害の種類


双極性障害は、主に以下の2つのタイプに分類されます。

 

双極性障害I型:

最低1回の完全な躁エピソードが必要です。
躁状態と抑うつ状態の両方が現れる場合がありますが、躁状態が特に強調されます。


双極性障害II型:

少なくとも1回の抑うつエピソードと、1回の軽躁エピソードが含まれます。
完全な躁エピソードは認められないものの、気分の変動が日常生活に影響を与えることがあります。


主な症状


双極性障害における主な症状は以下の通りです。

 

【躁状態の症状】


高揚感:

過度に高い気分や興奮状態が続きます。
活動性の増加:

眠らなくても疲れない、あるいは休むことなく多くの活動を行います。
衝動的な行動:

無謀な決定を下したり、過剰な支出を行ったりすることがあります。
自己評価の過剰:

自分の能力や権限を過大評価し、非現実的な期待を持つことがあります。


【抑うつ状態の症状】


気分の沈み込み:

持続的な悲しみや無気力感を抱えることがあります。


興味や喜びの喪失:

以前は楽しんでいた活動に対する興味がなくなります。


集中力の低下:

注意を集中させることが困難になり、仕事や学業に影響を与えます。


自己評価の低下:

自分を責めたり、無価値感を抱いたりすることがあります。


双極性障害の原因


双極性障害の原因は、複合的であり、遺伝的要因、環境要因、神経化学的要因などが影響します。

 

具体的には、以下のような要因が考えられます。

 

遺伝的要因:

双極性障害は家族に見られることが多く、遺伝的な素因があるとされています。


環境的要因:

ストレスやトラウマ、ライフイベント(引っ越しや転職など)も発症に寄与することがあります。


神経化学的要因:

脳内の神経伝達物質の不均衡が、気分の変動に関与しているとされています。


社会的影響


双極性障害は、学業や就業、人間関係に多大な影響を及ぼします。

 

躁状態や抑うつ状態にあると、社会的な活動や仕事のパフォーマンスが低下し、孤立感を感じることが増えます。

 

また、周囲の人々との関係が悪化することも多く、これがさらに症状を悪化させる要因となることがあります。

 

双極性障害による学業や就業への影響


双極性障害は、気分の変動が激しいため、学業や就業にさまざまな影響を及ぼします。

 

特に、躁状態と抑うつ状態の両方が、個人のパフォーマンスや対人関係に影響を与え、その結果、学業や職場での成果が損なわれることがあります。

 

以下に、具体的な影響を詳しく説明します。

 

1. 学業への影響


【集中力の欠如】


躁状態の影響:

躁状態では、エネルギーが高まりすぎて、注意を集中させることが難しくなる場合があります。多くのアイデアや活動に引き込まれ、学校の課題に対する集中力を欠いてしまうことがあるのです。


抑うつ状態の影響:

抑うつ状態では、興味や関心が失われ、授業や課題に対する意欲が低下します。これにより、集中力がさらに欠如し、学業に対する取り組みが難しくなります。


【成績の低下】


課題の未提出:

双極性障害の影響で、授業に出席できなかったり、課題を提出できなかったりすることがあります。特に、抑うつ状態では、無気力感から学校生活に参加することが困難になります。


試験のパフォーマンス:

状態では気持ちが高揚しすぎて、試験前に十分な準備をしないことがあります。逆に、抑うつ状態では、不安や恐れから試験を避けたり、実力を発揮できなかったりすることがあります。


【対人関係の困難】


友人関係の悪化:

学業における躁状態や抑うつ状態は、友人関係にも影響を与えます。躁状態では過度に社交的になり、抑うつ状態では孤立を求めることが多く、友人との関係が複雑になります。


教師との関係:

双極性障害による不安定な気分が、教師とのコミュニケーションにも影響を及ぼし、理解されない場合、さらなるストレスを引き起こすことがあります。


2. 就業への影響


【業務遂行能力の低下】


躁状態による影響:

業務に対して過度に自信を持ちすぎたり、多くのプロジェクトを同時に引き受けようとしたりする結果、結果として業務の質が低下することがあります。また、衝動的な決断を下し、失敗を招くこともあります。


抑うつ状態による影響:

抑うつ状態では、エネルギーや意欲が低下し、日常業務の遂行が困難になることがあります。例えば、出社すること自体がストレスになり、欠勤が増えることがあります。


【職場環境への適応の難しさ】


人間関係の摩擦:

双極性障害の特性により、職場でのコミュニケーションが難しくなることがあります。躁状態では他者との摩擦が生じやすく、抑うつ状態では孤立を深める結果、人間関係が悪化します。


職場のストレス要因:

職場環境がストレス要因となり、症状が悪化する場合があります。たとえば、過度な業務負荷やサポートの不足が影響を及ぼします。


【職業生活の持続可能性】


離職のリスク:

双極性障害を抱えているご本人は、症状の波により業務が困難となり、離職する可能性が高まります。特に、症状の悪化が職場でのパフォーマンスに直結するため、長期的な就業が難しくなることがあります。


再就職の困難:

離職後の再就職が困難になることもあります。過去の症状や職場での経験から、自己肯定感が低下し、自信を持てなくなることがあります。



双極性障害は、学業や就業において多くの影響を及ぼすことがあります。

 

その影響を理解し、適切なサポートを受けることが重要です。

 

神戸、芦屋、西宮でのカウンセリングサービスを活用することで、専門家の支援を受け、より良い生活を送ることができるでしょう。

 

これにより、双極性障害を抱えているご本人の生活の質が向上することが期待されます。

 

双極性障害に対する研究

 

"A Review of Psychosocial Outcome in Patients with Bipolar Disorder"という研究は、双極性障害を抱えている方における心理社会的な影響とその結果についての研究をレビューしたものです。

 

この研究では、双極性障害がもたらす対人関係や職業的な問題、生活の質の低下、感情調整の困難などが双極性障害を抱えているご本人に与える影響について示されています。

 

また、再発のリスク、薬物治療や心理社会的介入の効果、双極性障害の治療や生活管理におけるサポートの重要性も指摘しています。

 

特に、治療においては、薬物療法だけでなくカウンセリングや家族サポートを含む包括的な支援が、双極性障害を抱えるご本人の長期的な心理社会的な安定に重要であることが示唆されています。

 

最後に

 

双極性障害は、学業や就業に多大な影響を及ぼす精神的な疾患です。

 

しかし、適切なサポートを受けることで、症状を管理し、充実した生活を送ることが可能です。

 

神戸、芦屋、西宮地域にお住まいの方は、ぜひカウンセリングサービスを利用し、専門のカウンセラーの支援を受けることを検討してみてください。

 

参考論文

"A Review of Psychosocial Outcome in Patients with Bipolar Disorder"

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電話番号 : 090-5978-1871

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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