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パニック障害の治療法:研究が示す効果的なアプローチとは?~神戸市、芦屋市、西宮市でのカウンセリングサービスのアプローチとは?~

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パニック障害の治療法:研究が示す効果的なアプローチとは?

パニック障害の治療法:研究が示す効果的なアプローチとは?

2024/12/02

みなさん、こんにちは。

神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

さて、突然の強い不安や恐怖感に襲われ、息切れや動悸、発汗といった身体症状を伴う「パニック発作」。

 

この発作が繰り返される状態がパニック障害です。

 

パニック障害は、仕事や家庭生活、人間関係に支障をきたし、未治療の場合には広場恐怖症やうつ病などを併発するリスクがあります。

 

本ブログでは、研究論文論文「A Meta-Analysis of Treatments for Panic Disorder」に基づき、パニック障害の治療法とその効果、さらにはセルフケアのポイントをご紹介します。

 

パニック障害の症状とは?

 

パニック障害は、突然の強い不安や恐怖感を伴う「パニック発作」が特徴の精神疾患です。

 

この発作は予期せず起こり、以下のような身体的・心理的な症状を引き起こします。

 

身体的な症状


動悸・心拍数の増加

胸が締め付けられるような感覚や心臓が飛び出そうな感覚。
息苦しさ

息切れや窒息しそうな感覚。
発汗

特に手のひらや全身の汗が急激に出る。
震え

体や手足の震え。
めまい

ふらつきや意識が遠のく感じ。

 

上記以外でも以下の症状が出る場合があります


吐き気・腹部の不快感。
身体のしびれやチクチク感。
寒気または熱感。


心理的な症状


死の恐怖

命の危機を感じるような強い不安。
コントロール喪失の恐れ

自分自身を抑えられない感覚や「このままおかしくなってしまうのではないか」という恐怖。
非現実感

現実が遠のく、または自分自身を外から見ているような感覚。


発作の特徴


発作は通常数分から30分以内にピークを迎えますが、短時間でも非常に激しい恐怖を感じます。


その発作が再び起こるのではないかという予期不安が続くことも多く、生活の質に影響を与えることがあります。


二次的な影響


発作への恐怖から、発作が起こりそうな状況や場所を避けるようになること(例:人混み、閉所)。これが広場恐怖症につながる場合もあります。


パニック障害は身体的な疾患と混同されることもありますが、適切な治療で症状をコントロールすることが可能です。

 

専門医やカウンセラーによるサポートを受けることで、日常生活の支障を軽減することが期待できます。

 

研究で明らかになった治療効果


「A Meta-Analysis of Treatments for Panic Disorder」によると、パニック障害の治療は以下のような効果が確認されています

 

1. 薬物療法


効果

SSRIやSNRIなどの抗うつ薬は、パニック発作の頻度や強度を大幅に減少させる効果がある。
特徴

短期間で症状を緩和する即効性がある。
課題

薬物療法終了後に再発のリスクがやや高い。


2. 心理療法(認知行動療法)


効果

発作の引き金となる不安の認識や対処方法を得ることで、長期的に症状を軽減。
特徴

治療後も効果が持続し、再発率が低い。
課題

短期間での効果が薬物療法に劣る場合がある。


3. 併用療法(薬物療法+心理療法)


効果

短期的な症状緩和と長期的な安定の両方で最も高い効果が確認されている。
特徴

即効性と持続性を兼ね備えた治療法としての効果が期待できる


4. 再発防止効果


心理療法や併用療法は、薬物療法単独と比較して治療終了後の再発率が低いことが明らかになっています。


この研究は、パニック障害を抱えている方の状況やニーズに応じて、治療法を柔軟に組み合わせることの重要性を示しています。

 

パニック障害を克服するためのセルフケア

~日常生活に取り入れる具体的なステップ~


パニック障害は、適切な治療とセルフケアを組み合わせることで、症状を緩和し、生活の質を向上させることができます。

 

セルフケアは、治療の補完的な役割を果たし、発作の予防や感情の安定に効果的です。

 

以下に、セルフケアの具体的な方法を詳しく解説します。

 

1. 呼吸法とリラクゼーションの実践


1.1 深呼吸法(Diaphragmatic Breathing)


パニック発作中、過呼吸になりがちですが、深い腹式呼吸を行うことで神経系を落ち着かせることができます。

 

●実践方法


①背筋を伸ばし、リラックスした姿勢で座るか横になる。
②鼻から4秒かけて息を吸い、腹部が膨らむのを感じる。
③8秒かけて口からゆっくり息を吐く。

④これを3~5分間繰り返す。


1.2 筋弛緩法(Progressive Muscle Relaxation, PMR)


体の筋肉を意識的に緊張させ、その後緩めることでリラクゼーションを促します。

 

●実践方法


①足の指から順に筋肉を5秒間緊張させる。
②緊張を解き、リラックス状態を10秒間感じる。
③体の上部に向かって順次繰り返す。


2. マインドフルネスと瞑想


2.1 マインドフルネス(Mindfulness)


マインドフルネスは、今この瞬間に意識を集中させ、過去や未来の不安から解放される方法です。

 

●実践例


①呼吸や体の感覚に注意を向ける。
②雑念が浮かんだら否定せず、そのまま流す。


2.2 瞑想(Meditation)


瞑想は心の静けさを取り戻し、不安を和らげる効果があります。

 

●実践方法


①静かな場所で目を閉じ、深呼吸を行う。
②簡単な言葉や音(例:オーム)を心の中で繰り返す。


3. 日常生活のリズムを整える


3.1 規則正しい睡眠


十分な睡眠は、心の安定に不可欠です。

 

①就寝と起床の時間を一定に保つ。
②寝る前の1時間はデジタルデバイスの使用を避け、リラックスできる環境を整える。


3.2 健康的な食生活


血糖値の急激な変動は、不安を引き起こす可能性があります。

 

①バランスの取れた食事を心がける。
②カフェインやアルコールの摂取を控える。


3.3 適度な運動


①運動はストレスホルモンを減少させ、幸福感を高める効果があります。

②週3回、30分程度のウォーキングやヨガを取り入れる。


4. パニック発作のトリガーを理解する


4.1 トリガーを記録する


発作を引き起こす状況や思考を記録することで、パターンを把握できます。

 

●記録例


①いつ、どこで発作が起きたか。
②どのような状況や考えがトリガーになったか。


4.2 トリガー回避と対処法の実践


記録をもとに、トリガーとなる状況を回避したり、対応策を計画します。

 

5. ポジティブな思考を育てる


5.1 認知の歪みを修正する


ネガティブな思考を特定し、それを現実的でポジティブなものに置き換える練習を行います。


5.2 感謝のリスト


毎日3つ、感謝できることを書き出すことで、ポジティブな視点を養います。

 

これは「ポジティブ心理学」に基づく効果的なアプローチです。


6. 社会的つながりを活用する


6.1 信頼できる人との対話


家族や友人と気持ちを共有することは、安心感を得る助けになります。


6.2 サポートグループ


同じ悩みを持つ人たちと話し合うことで、孤立感を減らし、回復のヒントを得られます。


7. 専門的なサポートを受ける


セルフケアを実践しても改善が見られない場合、専門的なカウンセリングや治療が必要です。

 

神戸、芦屋、西宮エリアでは、認知行動療法やリラクゼーション療法を提供するカウンセリングサービスを利用できます。



セルフケアは、パニック障害を克服する上で重要な役割を果たします。

 

適切な呼吸法やリラクゼーション、日常生活の改善を取り入れることで、症状の緩和や発作の予防が可能です。

 

しかし、症状が重い場合やセルフケアで効果が感じられない場合は、専門的な治療を併用することが最善です。

 

最後に


研究論文「A Meta-Analysis of Treatments for Panic Disorder」は、パニック障害治療の多様な選択肢とその効果を明らかにしました。

 

それぞれの治療法には特有の利点と課題がありますが、パニック障害を抱えている方一人ひとりの状況やニーズに応じた柔軟なアプローチが鍵となります。

 

セルフケアと専門的な治療を組み合わせることで、症状の緩和と生活の質の向上が期待できます。

 

そのため、セルフケアを行いつつ、必要に応じて専門医やカウンセリングサービスも活用し、パニック障害を克服していきましょう。

 

参考論文

A meta-analysis of treatments for panic disorder

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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