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心に深い傷を与えるPTSDとトラウマ:症状と適切なケアとは~神戸、芦屋、西宮のカウンセリングの実例より~

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心に深い傷を与えるPTSDとトラウマ:症状と適切なケアとは

心に深い傷を与えるPTSDとトラウマ:症状と適切なケアとは

2025/01/23

みなさん、こんにちは。

神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

トラウマやPTSD(心的外傷後ストレス障害)は、目に見えない傷を心に残し、私たちの日常生活や人間関係に深い影響を与えることがあります。

 

トラウマやPTSDを抱えているご本人や大切な人が、過去の出来事に苦しんでいる場合、それは決して珍しいことではありません。

 

むしろ、多くの人が無意識に抱えている問題でもあります。

 

しかし、その症状を理解し、適切なサポートを受けることで、心の回復への第一歩を踏み出すことが可能です。

 

このブログでは、PTSDやトラウマの種類とその症状、そしてそれに対する専門的なケアの重要性についてお話しします。

 

特に、神戸、芦屋、西宮などで利用できるカウンセリングサービスを通じて、どのように心の回復を支援できるのかを解説します。

 

これらの治療法やサポートが、どれほど大きな助けとなり得るかを一緒に考えていきましょう。

 

心の傷を癒すためには、理解と適切なケアが必要です。このブログを通じて、トラウマやPTSDを抱えているご本人が一歩踏み出す勇気を持てるよう、サポートできれば幸いです。

 

1. PTSDとトラウマの概要とその違い

 

1:PTSD(心的外傷後ストレス障害)とは?

 

PTSDは、「心的外傷後ストレス障害」という名称の通り、強い心理的外的衝撃(外傷)を受けた後に生じる精神的障害です。

 

この障害は、特定のトラウマティックな出来事(事故、暴力、戦争、自然災害、性的暴行など)によって引き起こされることが多くみられます。

 

PTSDは、単に心の傷を意味するものではなく、個人の生活に深刻な影響を及ぼし、長期間にわたり強いストレス反応を引き起こす症状を伴います。

 

● PTSDの診断基準(DSM-5による)


PTSDの診断には、以下のような症状が基準となります。

 

侵入的な症状

→トラウマティックな出来事が繰り返し思い出されること(フラッシュバック、悪夢、過覚醒など)。
回避的症状

→トラウマを思い出させる状況を避けること、またはその出来事に関連する感情や記憶を避けること。
否定的な思考や感情

→自分や他者に対する否定的な考え方(罪悪感、恥、無価値感)や、感情の平坦化、感情を感じないこと。
過覚醒症状

→過度の警戒感やイライラ、睡眠障害、集中困難など、身体的反応を伴う症状。


2:トラウマとは?

 

一方で「トラウマ」という概念は、PTSDよりも広い範囲を含みます。

 

トラウマは、心や身体に衝撃的な出来事が生じたことによる、精神的、身体的な反応を指します。

 

心理学的には、強い恐怖、無力感、または死の危険を感じるような出来事があった場合、それは「トラウマ」と呼ばれます。

 

しかし、トラウマはPTSDという診断がつかなくてもその影響を感じることが多くあります。

 

● トラウマの種類


単回性トラウマ

→一回限りの強い衝撃的な出来事。例えば、事故や災害など。
反復性トラウマ

→長期間にわたって続く、または繰り返される心理的苦痛。家庭内暴力や虐待などが例です。
発達性トラウマ

→幼少期における虐待やネグレクトなど、発達段階におけるトラウマ体験。

 

また、トラウマの分類は「単回性トラウマ」と「複雑性トラウマ(反復性・発達性)」に分類されることもあります。


3:PTSDとトラウマの違い

 

PTSDは特定の症状群(フラッシュバック、回避、否定的思考、過覚醒など)を伴い、一定の診断基準を満たす場合に「障害」として認定されます。

 

つまり、強いトラウマを経験した後、一定の期間内に症状が出て、それが生活に支障をきたす場合に診断されます。


トラウマは、心理的および身体的な衝撃を受けた経験そのものであり、その後PTSDを発症する場合もあれば、そうでない場合もあります。

 

すべてのトラウマ体験が必ずしもPTSDに発展するわけではなく、その後の反応は個人によって異なります。


4:トラウマの広い概念


トラウマは一般的に非常に広い概念であり、必ずしもPTSDのような診断がつくものだけではありません。

 

つまり、トラウマ体験があっても、その影響がPTSDという診断基準に収まらないことがあるため、トラウマの扱いは非常に幅広く、個別のアプローチが求められます。

 

多くの人がトラウマ的な出来事を経験しており、その影響は個々に異なる形で現れます。

 

これに対して、PTSDはその影響が長期的に続き、精神的に生活に支障をきたす場合に特化して診断されることになります。

 

2. PTSDやトラウマによって生じる症状

 

PTSDやトラウマは心に深い傷を残すことがあり、その影響は様々な形で現れます。

 

PTSDやトラウマの影響を受けた場合、症状は一時的であったり長期にわたったりすることがあります。

 

PTSDやトラウマには様々な種類があり、それに伴う症状も異なります。

 

ここでは、PTSD(心的外傷後ストレス障害)による症状、単回性トラウマによる症状、そして複雑性トラウマによる症状について詳細に解説します。

 

1:PTSDによる症状


PTSDは、過去に強いトラウマを経験した後に生じる精神的な症状で、通常は強烈で恐ろしい出来事を経た後に発症します。

 

PTSDに関する症状には、主に以下のようなものがあります。

 

● フラッシュバック

 

フラッシュバックは、トラウマ的な出来事があたかも現実の出来事として蘇ってくる現象です。

 

この症状は、トラウマを経験した際の強い感情や出来事が、実際に再体験されるような形で再現されることがあります。

 

例えば、過去に暴力を受けた経験が突然目の前で再生され、恐怖や無力感に襲われることがあります。

 

これにより、トラウマの記憶が生々しく感じられ、現実と過去の出来事を区別できなくなることがあります。

 

● 悪夢

 

トラウマを経験した際に、その内容が夢として再現されることがあります。

 

悪夢は、不安や恐怖を引き起こし、睡眠を妨げる原因となります。

 

PTSDにおける悪夢は、日常的に出現することが多く、夢の中で何度も同じような恐ろしい状況を繰り返し経験することがあります。

 

これにより、夜間に眠ること自体がストレスになり、昼間に疲れが取れないことがあります。

 

● 過覚醒

 

過覚醒とは、常に警戒心が強く、ストレスに対する反応が過剰になる状態です。

 

音に敏感になったり、急に心拍数が上がったりすることがよく見られます。

 

PTSDを抱えていると、周囲の状況に対して過敏になり、無意識のうちに危険を感じることが多くなります。

 

日常生活の中で何気ない音や動作に反応してしまうため、集中力が散漫になり、精神的にも疲れやすくなります。

 

2:単回性トラウマによる症状


単回性トラウマとは、特定の出来事が一度だけ起き、その後に心的影響が生じるものです。

 

この場合、トラウマを引き起こした出来事が強烈であった場合、その後の症状は短期間で出現し、時間の経過とともに症状が落ち着くこともありますが、場合によっては反復的に症状が現れることもあります。

 

単回性トラウマによる症状の代表的なものには以下が挙げられます。

 

● 動揺や落ち着かない感情

 

事故や自然災害などによるトラウマの後に、強い不安や恐怖が持続することがあります。

 

このような感情は、状況に適応できるようになるまで続くことがあり、その間、心の中で起きた出来事が反復的に思い出され、感情的に揺れ動くことがあります。

 

このような症状はしばらく続きますが、多くの場合は時間とともに軽減しますが、躁でない場合は専門的なケアが求められます。

 

● 過剰な警戒心

 

単回性トラウマによる症状の中で、最も顕著なのが過剰な警戒心です。

 

トラウマ的出来事が引き起こした恐れや不安が、再度同じような出来事が起こるのではないかという過度の警戒心となって現れることがあります。

 

特定の場所や状況に対して過敏になり、以前のトラウマ体験を再び思い出して不安を感じやすくなります。

 

3:複雑性トラウマによる症状


複雑性トラウマは、過去に繰り返し生じたトラウマ的出来事が原因で発生します。

 

これは虐待や家庭内暴力、長期間の人間関係でのストレスなどが含まれます。

 

複雑性トラウマによる症状は、単回性トラウマよりも深刻で持続的な影響を及ぼすことが多く、心的外傷が時間と共に積み重なるため、症状が強くなることがあります。

 

● 慢性的な無力感

 

複雑性トラウマによって引き起こされる症状の一つが、無力感です。

 

何度も同じようなトラウマ的経験を繰り返すと、自分には選択肢がない、何をしても状況は変わらないという無力感を感じるようになります。

 

この無力感は、自己肯定感の低下や自尊心の喪失にもつながり、精神的な健康を悪化させる原因となります。

 

● 対人関係の問題

 

複雑性トラウマを抱えているご本人は、他者との信頼関係を築くのが難しくなることが多くみられます。

 

過去の人間関係の経験から、他者に対して恐れや不信感を抱きがちになり、親密な関係を築くことができなくなります。

 

また、感情的な距離をとりがちで、孤立感を感じることが増えます。

 

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トラウマによって生じる症状は多岐にわたり、症状が強くなると日常生活に支障をきたすことがあります。

 

次に、これらの症状に対する医療的ケアや心理的サポートの重要性についても見ていきましょう。

 

3. PTSDとトラウマに対する専門的なケアの重要性

 

PTSDやトラウマはしばしば心に深い傷を残し、その影響は長期的かつ深刻なものになります。

 

特にPTSD(心的外傷後ストレス障害)や複雑性トラウマに関しては、日常生活に大きな支障をきたすことがあり、専門的なケアが非常に重要です。

 

これらのPTSDやトラウマは、時間が経つほどにその影響が広がり、自己認識や他者との関係に悪影響を及ぼすことが多いため、早期に適切なサポートを受けることが重要です。

 

以下では、PTSDやトラウマに対する専門的なケアの必要性と、それに対する医療およびカウンセリングサービスの役割について詳しく解説します。

 

1:医療によるアプローチ


PTSDやトラウマの影響を軽減するためには、まず医師による正確な診断と治療が不可欠です。

 

PTSDや複雑性トラウマの症状は深刻であり、心理的な治療と併せて薬物療法がしばしば用いられます。

 

抗不安薬や抗うつ薬が処方されることが一般的で、これらの薬は症状を和らげ、急性の不安や抑うつ状態を軽減する効果があります。

 

薬物療法は、特にPTSDやトラウマに関連する症状が非常に強く現れる場合に有効ですが、薬物だけでは根本的な解決には至りません。

 

薬物療法は、感情を安定させる手助けをするものの、PTSDやトラウマの記憶や感情を根本的に解決するわけではないため、長期的な回復を支えるためには心理的なサポートが欠かせません。

 

医師による診断を受け、薬物療法が必要であれば、それを受けつつも、心理療法やカウンセリングが重要な役割を果たします。

 

治療は、薬物療法と心理的サポートの両輪が揃うことで、より効果的に行われるのです。

 

2:カウンセリングの役割


PTSDやトラウマを抱えているご本人が経験している痛みや恐怖は、言葉で表現することが難しいこともあります。

 

カウンセリングでは、こうした感情や思いを理解し、心の整理を進めるために非常に重要です。

 

カウンセリングは、PTSDやトラウマに関する感情を適切に表現し、安全に過去の出来事を振り返り、過去に縛られることなく未来に向かって進むための道筋を見つけるサポートをします。

 

● 認知行動療法(CBT)


認知行動療法は、PTSDやトラウマを抱えるご本人にとって非常に効果的な治療法の一つです。

 

この方法は、否定的な思考パターンを認識し、そこから脱却するための技術を習得するものです。

 

特にPTSDやトラウマでは、過去の出来事に関連した思考や感情が強く影響しているため、認知行動療法を通じてその思考のクセを修正することが、症状の軽減に繋がります。

 

たとえば、「私はいつも危険にさらされている」というような過度に警戒心を持つ思考を、より現実的で冷静な視点から見直すことができます。

 

この過程を通じて、ご本人はPTSDやトラウマに引きずられずに、現在の状況に対する安心感を得ることができるようになります。

 

● EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)


EMDRは、特にPTSDやトラウマに効果的な心理療法として広く認知されています。

 

この療法では、眼球の運動を使用して脳内のトラウマ的な記憶を再処理し、感情的な反応を緩和します。

 

眼球を左右に動かしながら、PTSDやトラウマとなる出来事を思い出し、それに関連する感情や記憶を再処理することによって、その出来事に対する過剰な恐怖感や不安感が軽減されることが多いのが特徴です。

 

EMDRは、特に過去のPTSDやトラウマが強く影響を与えている場合に、短期間で効果が見られることがあります。

 

治療を通じて、PTSDやトラウマに関連する記憶を「整理」し、感情的な痛みを和らげることができます。

 

4:カウンセリングサービスの効果


カウンセリングサービスは、PTSDやトラウマを抱えているご本人が過去の出来事に縛られることなく、現在を生きるための支援をします。

 

カウンセリングは、トラウマ的出来事を理解し、そこから回復するための手助けとなるだけでなく、心の痛みを癒し、未来に対して希望を持てるようにするサポートも提供します。

 

カウンセリングを受けることで、以下のような効果が期待できます。

 

● 感情の整理と表現

 

トラウマによって引き起こされる感情を適切に整理し、表現することで、感情の抑圧を防ぎます。これにより、トラウマによる心の痛みを軽減できます。

 

● 自己理解と自己肯定感の向上

 

トラウマを理解し、過去の出来事がどのように現在に影響しているのかを認識することで、自己理解が深まり、自己肯定感を高めることができます。

 

これにより、自信を取り戻し、未来への希望を持つことができます。

 

●対人関係の改善

 

トラウマによって対人関係が壊れることがありますが、カウンセリングを通じて他者との信頼関係を再構築する方法を学ぶことができます。

 

研究結果


いくつかの臨床心理学的な研究において、カウンセリングがPTSDやトラウマ症状の軽減に有効であることが示されています。

 

たとえば、ある研究では、PTSDを抱える被験者に認知行動療法を実施した結果、治療後に症状が大幅に軽減されたことが報告されています。

 

また、認知行動療法を受けた患者の多くが、自分の思考パターンを改善し、心の安定を取り戻したと報告しています。

 

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PTSDやトラウマは心に深い傷を残すことがありますが、専門的な治療を受けることで回復の道を歩むことができます。

 

特にカウンセリングサービスは、感情の整理、自己理解の促進、対人関係の改善など、トラウマからの回復に大きな効果をもたらします。

 

神戸市、芦屋市、西宮市などの地域では、専門的なカウンセリングサービスを活用することで、トラウマの影響を和らげ、健康的な心の状態に戻すサポートが充実しています。

 

トラウマを抱えた方々が、安心して回復に向かうためのサポートを受けることで、本来の自分自身を取り戻していきましょう。

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こころのケア心理カウンセリングRoom
兵庫県芦屋市浜芦屋町1-27   サニーコート浜芦屋302号
電話番号 : 090-5978-1871

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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