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不安を解消するためのシンプルな質問~神戸、芦屋、西宮のカウンセリングの実例より~

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不安を解消するためのシンプルな質問

不安を解消するためのシンプルな質問

2025/02/02

みなさん、こんにちは。

神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

さて、日々の生活の中で私たちはどんなに環境が整っていたとしても、心配や不安を感じることがよくあります。

 

特に、目の前に不確実な未来や解決しきれない問題があると、不安はさらに強まります。

 

多くの方々が、些細なことや過去の出来事に対して過度に心配し、未来に対する不安を感じ続けています(私もそうです)。

 

それが長期的に続くと、精神的な疲労感やストレスが積み重なり、心身に影響を与えることもあります。

 

さらに、私たちが生活する社会においては、情報過多や社会的プレッシャー、個人の価値観と周囲との違いが、ますます不安を引き起こす原因となっています。

 

とはいえ、過度な不安や心配を抱えたままでいることは、私たちにとって非常にストレスフルな状態です。

 

そこで大切なのは、こうした不安な思考をシンプルで実践的な方法で整理することです。

 

感情や思考が乱れる中で、少しでも自分の気持ちを冷静に見つめ直し、過剰な心配から解放される手段を見つけることが、長期的に健康を維持するために必要です。

 

その中で有効なのが、「誰が私にそう言ったのだろう?」という問いかけです。

 

この質問は、心の中で湧き上がる不安や否定的な思考に対して一度立ち止まり、客観的に自分を見直すきっかけを作ります。

 

例えば、何かに対して「私はできない」「どうせ失敗する」といった思いが強くなったとき、この問いかけを使うことで、その思いがどこから来ているのか、そしてそれが本当に正当な理由によるものなのかを再確認することができます。

 

この問いかけを繰り返すことで、自分の不安や否定的な思考がどれほど根拠のないものであるかに気づきやすくなり、次第にその不安を手放すことができるようになります。

 

そして日常のささいな悩みから、人生における大きな決断に至るまで、この方法は幅広いシーンで有効に働きます。

 

自分の思考を整理するための一つのツールとして、この問いかけを積極的に活用していきましょう。

 

「誰が私にそう言ったのだろう?」の具体例

 

皆さんが抱える不安や心配を、冷静に見直してみましょう。

 

例えば、仕事や人間関係において、何か不安に思う出来事があったとします。自分の不安がどこから来ているのか、その根拠をもう一度確認することで、過剰に反応していたり、誤解に基づく不安だったことに気づけるかもしれません。

 

1. 仕事に関する不安


例えば、上司が自分のプロジェクトに対していつも褒めてくれることが多いのに、今回はあまりフィードバックがなかったとき。「上司は私がうまくできなかったと思っている」と感じるかもしれません。

 

でも、そのときに自問してみてください。

 

「誰が私にそう言ったのだろう?」

 

上司があえてコメントをしなかっただけで、必ずしも自分の仕事に問題があったわけではないかもしれません。

 

上司が忙しかった、他のプロジェクトに集中していた、あるいは皆さんの仕事がいつも素晴らしいので改めて言う必要を感じなかったという可能性もあります。

 

2. 人間関係に関する不安


また、親友や大切な人から一週間も連絡がないとき、「私を嫌っているんだ」と不安に感じることもあります。

 

しかし、この思い込みに対しても問いかけてみてください。

 

「誰が私にそう言ったのだろう?」

 

親友が忙しくて連絡できなかっただけかもしれませんし、何か個人的な事情で一時的に連絡が取れなかっただけかもしれません。

 

その親友が皆さんを嫌っているという証拠はどこにありますか?

 

その不安を一度自分で見直してみると、思い込みに過ぎないと気づけることが多くあります。

 

3. 自分に対する不安


自己評価に関する不安もよくあります。

 

例えば、「自分はひどい親だ、兄弟だ、パートナーだ、友達だ」と自分を責めてしまうことです。

 

しかし、こうした感情に対しても問いかけてみましょう。

 

「誰が私にそう言ったのだろう?」

 

実際に皆さんがその立場で他者を傷つけたのか、あるいは単に自分の期待に応えられなかったと感じるだけで、問題はなかったのかを見直してみましょう。

 

皆さんが思う「悪い自分」とは、本当に現実の自分を正確に反映しているのかを確認することが大切です。

 

4. 自分の能力に対する不安


「自分は強くない」「十分でない」「才能がない」「経験が足りない」と感じることもありますが、この不安も問いかけてみてください。

 

「誰が私にそう言ったのだろう?」

 

これらの思い込みも、実際には過去の経験や他人の期待から来ている場合が多くあります。

 

自分には足りない部分があっても、それを補う方法や成長する余地がたくさんあります。

 

皆さん自身がどのように自分の能力を評価しているのか、外部の基準に振り回されずに自分を見つめ直してみましょう。

 

5.不安を感じたときに自問自答を行うメリット


このように「誰が私にそう言ったのだろう?」という問いかけを繰り返すことで、皆さんが抱える不安の根拠を見直し、誤解や過剰な反応に気づくことができます。

 

感情は一時的なものであり、冷静に考えることで状況が改善されることが多いです。

 

また、このプロセスを通じて、感情をコントロールする力が身につき、心の平穏を取り戻す手助けになります。

 

自分の思考を客観的に見つめることで、不安を実際の事実と照らし合わせて、冷静に対応できるようになります。

 

なぜこの方法が有効なのか?

 

すべての感情には目的があります。

 

特に不安の目的は、私たちを常に警戒させ、何かがうまくいかないかもしれないと心配させることです。

 

もしも皆さんがが常に不安を感じているなら、その感情は「もっと頑張らないと、何も失敗してはいけない」と思わせます。

 

しかし、他の感情—悲しみや怒り—にも重要な役割があります。

 

悲しみや喪失感は、状況を再評価して新たな方向性を見つけるために必要です。

 

また、怒りは不正に立ち向かうために、積極的に行動することを促してくれます。

 

不安に支配され続けることなく、他の感情に目を向けることで、精神的に安定し、次にどう行動すればよいかを冷静に考えることができるようになります。

 

さらに具体的な方法を解説すると…

 

この方法を試すためには、まず自分の感情に対して意識的になることが大切です。

 

日常生活の中で感じる不安や緊張、焦りなどの感情は、瞬時に湧き上がってくることがありますが、それに流されることなく、まずはその感情に立ち止まって向き合うことが重要です。

 

1. 自分の不安を認識する


まず最初に行うべきことは、自分が今感じている不安や恐れをしっかりと認識することです。

 

不安がどんな状況から生じているのかを確認し、その感情を「今、私は不安を感じている」と認識します。

 

例えば、「上司が私のプロジェクトに対して何も言わなかったので、私の仕事がうまくいかなかったのだろう」といった具体的な状況があるかもしれません。

 

その状況を客観的に認識し、心の中で不安の存在に気づくことが第一歩です。

 

2. 「誰が私にそう言ったのだろう?」と問いかける


次に、この認識した不安を深掘りしてみましょう。

 

自分が感じている感情が、どこから来たのかを問いかけます。

 

具体的には、「誰が私にそう言ったのだろう?」という質問を自分に投げかけてみてください。

 

例えば、上司が何も言わなかったことについて「私の仕事がうまくいかなかった」と感じている場合、この感情は実際に上司から言われたわけではなく、自分の思い込みや解釈から来ている可能性があります。

 

「上司が言わなかったから、私はダメだった」といった考え方は、自分の解釈に過ぎないのです。

 

このように、自分がどのようにその感情を解釈しているのかをチェックし、過剰な思い込みや誤解がないかを見直してみましょう。

 

3. 思い込みや誤解を見直す


自分の感情の起源を見直した後、その感情が過剰な思い込みや誤解によるものであることに気づくことがあります。

 

例えば、「上司が無視した」と思っていたけれども、実際には上司が忙しくてフィードバックをする時間がなかっただけかもしれません。

 

自分が勝手に結論を出してしまっていたことを認識できたら、思い込みを手放すことができます。その結果、不安が減り、冷静に状況を見つめることができるようになります。

 

4. 他の感情に置き換える


もし不安が強く感じられる場合、必要であればその感情を他の感情に置き換えてみるのも効果的です。

 

例えば、不安を悲しみに変えることを試みてください。

 

悲しみを感じることで、感情が深く自分の中で整理され、過剰な反応を避けることができます。

 

また、悲しみを感じることで「私はうまくいかなかった」と自分を責めることが減り、自己肯定感が高まる場合もあります。

 

感情を柔軟に変えることは、自己の心を落ち着ける手助けになります。

 

5. 新しい視点を持つ


最後に、感情の再評価が終わったら、今度はその感情をどのように解釈し、どのように行動に移すかを考えてみましょう。

 

例えば、不安を悲しみに変えた後、それに基づいてどのような行動を取るべきかを考えます。

 

悲しみを感じることによって、「自分はもう少し努力をする必要がある」といった建設的な思考が生まれるかもしれません。

 

このように、感情の整理を通じて新たな視点を持ち、行動に移すことで、次に進むための力が得られるのです。

 

この方法を実践することで、皆さんの不安を少しずつ整理し、感情を効果的にコントロールできるようになります。

 

ぜひ、この質問を活用して、不安をうまく解消して下さいね。

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こころのケア心理カウンセリングRoom
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電話番号 : 090-5978-1871

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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