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不安神経症を乗り越えるために:自分を守る新しい思考習慣とは~神戸、芦屋、西宮のカウンセリングの実例より~

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不安神経症を乗り越えるために:自分を守る新しい思考習慣とは

不安神経症を乗り越えるために:自分を守る新しい思考習慣とは

2025/03/12

みなさん、こんにちは。

神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

さて、私たちが日々生活していくなかで、不安をまったく感じずに過ごせる人は少ないのではないでしょうか。

 

実際、不安そのものは「危険を回避しよう」とする自然な反応です。

 

しかし、問題は不安が度を越してしまい、ストレスが落ち着いた後も長く続いて生活に支障をきたす状態に陥ること。

 

これを「不安神経症」と呼び、放置すると日常の質が大きく下がる恐れがあります。

 

そこで本記事では、不安神経症になりやすい人の言動や、治療法の概要などをご紹介します。

 

もし当てはまるポイントがあれば、早めに対処を検討してみましょう。

 

1. 不安が始まるメカニズム~ストレスと性格がカギ~


私たちが不安を抱く背景には、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。

 

その中でも特に大きな影響を与えるのが、「ストレス」と「性格・気質」の2つです。

 

これらがどのように不安の引き金となるのかを、より詳しく見ていきましょう。

 

1-1.大量のストレスが引き金になることも


● 一度に大きな問題に直面する場合


例えば、会社での大規模なプロジェクトを任されたり、引っ越しや転職など環境が一変する出来事が重なると、その負担の大きさから一気に不安感が高まることがあります。


● 小さなトラブルが積み重なる場合


目立つ大きな出来事はなくても、日常の些細なトラブルや不満が少しずつ蓄積し、いつの間にか大きなストレスへと成長していることもあります。


● 不安を増幅させる連鎖反応


大量のストレスを抱えていると、落ち着いて問題を整理する余裕がなくなります。

 

そのため、次々と起こる出来事に過剰に反応しやすくなり、不安がさらに増幅するという悪循環に陥りがちです。


このように、ストレスが一気にのしかかってくる状況では、心の回復力(レジリエンス)が十分に働きにくくなり、不安が生じやすい土壌ができてしまいます。

 

1-2.性格や気質が影響する場合も


● ストレス耐性のばらつき


人によっては生まれつきストレスに強く、さまざまな困難に対して柔軟かつ冷静に対応できる人もいれば、逆にわずかな変化でも大きな動揺を覚える人もいます。


● 不安が高まりやすいタイプ


ストレス耐性が低い場合、ちょっとしたミスや人間関係の摩擦ですぐに「どうしよう」と動揺してしまうなど、小さな出来事でも深刻に捉えてしまう傾向があります。


● 対処法を得る大切さ


自分が「どんな状況で不安を感じやすいのか」「どんな考え方や行動パターンが不安を増幅させるのか」を把握しておくと、対処の準備がしやすくなります。

 

必要に応じて、考え方のクセを修正したり、気分転換の方法を身につけたりすることで、不安とうまく付き合う基盤が整います。


1-3.まとめ


不安は突然起こることもありますが、多くの場合、大量のストレスが押し寄せたり、個々の性格や気質が影響したりして、ゆっくりと蓄積されていくものです。

 

ストレス要因を見極める

→自分にとってどんな出来事が負担になるのか、思い返してみましょう。
性格や気質を自覚する

→不安を感じやすい特徴があれば、事前に対策や心構えをしておくことが大切です。


こうした視点を持つだけでも、自分の状態を冷静に把握できるようになり、不安をコントロールしやすくなります。

 

ストレスへの対処法やリラックスの習慣を取り入れながら、自分らしく過ごせる方法を探してみましょう。

 

2. 不安神経症が疑われる人に多い、4つの特徴的な行動


もし「自分は不安神経症かもしれない」と感じたとき、日常で次のような行動パターンがみられる場合があります。

 

(1)やるべきことを先延ばしにしがち


「今日はなんとなく調子が悪いから仕事を休もう」「面倒に思えるから、明日レポートに取りかかろう」といったように、本来すぐ着手すべきことを避ける行動をとることで、一時的にホッとすることがあります。

 

しかし何度も先延ばしを繰り返すと、「これも無理」「あれも怖い」と不安がどんどん膨らみ、かえって不安感を強める結果になることも少なくありません。

 

(2)十分な休息をとれない


常に不安が頭を離れず、休みの日でも仕事や勉強に没頭してしまうタイプです。

 

「このまま休んでいると取り返しがつかなくなるのでは…」という思い込みから、いざ休日になっても落ち着かず、結局は疲れがたまってしまうという悪循環に陥ります。

 

(3)些細な間違いを極端に恐れる


メールや書類、連絡事項などを徹底的に確認し、なかなか送付や提出に踏み切れない場合もあります。

 

「ミスを絶対に避けたい」という気持ちが強すぎるあまり、何度チェックしても「まだ不十分かもしれない」と感じ、不安が鎮まらなくなるのです。

 

(4)他人の態度を過度に気にしてしまう


家族や友人、同僚などの何気ない言動に対して、「自分が悪かったのかも」「嫌われたのだろうか」といった不安が大きくなるケースもあります。

 

周囲の評価を気にしすぎることで、知らず知らずのうちに周りに合わせすぎてしまい、自己否定やイライラが重なってさらに不安が募ることがあります。

 

3. 不安神経症の治療法~薬物療法と心理的アプローチ~


「不安神経症」と診断された場合、大きく分けて以下の2つの治療を組み合わせるのが一般的です。

 

● 薬物療法


抗不安薬や抗うつ薬など、医師の処方に基づいて行われる治療です。

 

適切な用量とタイミングで服用することで、過剰な不安感を軽減させ、心と身体を安定させる効果が期待できます。

 

● 心理療法・精神療法


認知行動療法など、カウンセリングやセラピーを通して思考パターンを整え、不安に対処する技術を身につけるアプローチです。

 

薬物療法と組み合わせることで相乗効果が得られ、長期的な改善につながりやすいとされています。

 

不安がひどいと感じる場合は、早めに医療機関を受診し、主治医と相談のうえ適切な治療プランを立てることが重要です。

 

4. 「自分軸」を持つ大切さ~他人の評価に振り回されないために~


不安に煽られてしまいやすい人は、つい周囲の声や評価を優先して行動しがちです。

 

いわゆる「他人軸」で生きていると、自分の意志よりも相手の要望を優先することになり、疲弊したり、自分らしさを見失ってしまったりするリスクが高まります。

 

ここでは「自分軸」を育てるために、どのような考え方や心がけが必要なのかを詳しく見ていきましょう。

 

4-1.他人軸とは?


● 他人の顔色ばかり気にする状態


「嫌われたらどうしよう」「期待に応えなければ」といった不安から、周囲の要望に合わせすぎてしまう。


● 自分の感情を後回しにしやすい


「自分の意見や感情は我慢すべき」と思い込み、結果的にストレスをため込んでしまう。

 


こういった状況が続くと、どうしても心が安まらず、さらに不安を増幅させる原因になります。

 

4-2.なぜ「自分軸」が大切なのか?


● 本来の自分が見えやすくなる


「自分は何が好きで、何を大切にしているのか」を明確に把握しておくことで、外部からの影響に振り回されにくくなります。


● 行動の基準がはっきりする


自分軸を持っていると、「これは自分の意志で決めたことだ」と納得できるため、失敗したとしても「次に活かそう」と前向きにとらえやすくなるのです。


● ストレスや不安の軽減


他人の評価を気にしすぎると、常に神経を張り巡らせている状態になりますが、自分軸をしっかり持つことで、必要以上に不安にとらわれなくてもよくなります。


4-3.自分を責めずに許す習慣を


自分軸を育てるうえでまず大切なのは、「できなくてもいいし、間違えても大丈夫」と自分に許可を出すことです。

 

● 「少し休んでもいい」と思えるようになる


体調や気分が優れないときは、思い切って休むことを自分に許してあげましょう。

 

「やるべきことはあるけれど、今は身体を休ませることも重要」と受け止められるようになると、不安を慢性化させずに済みます。


● 「ミスをしても人間は誰しも失敗をするもの」と受け止める


完璧主義に陥ると、小さなミスにも過剰に反応して自分を責めてしまいがちです。

 

しかし「失敗は次のステップを踏むための材料になる」と考えると、余計なプレッシャーが減り、不安を手放しやすくなります。

 


このように、ネガティブな現実を否定するのではなく、「誰にでも起こること」と受け止める姿勢が大切です。

 

4-4.まとめ


他人の評価ばかりに意識を向ける「他人軸」の生き方は、不安やストレスの温床になりやすいものです。

 

一方で、「自分軸」をしっかり持っていれば、外部の声に左右されすぎることなく、自分のペースで物事を判断できます。

 

✔休むことやミスをすることを自分に許す
✔自分が本当に望むことにフォーカスする


こうした習慣を身につけると、不安に振り回される頻度がぐっと減り、自分らしい人生を歩めるようになるでしょう。

 

5. まとめ:不安と健全に向き合うために


「不安神経症」は、通常を超える不安感が長期にわたって続き、日常生活の質を損ねてしまう状態を指します。

 

なかには、回避行動や何度も確認を繰り返すなど、特徴的な行動パターンが見られる場合もあります。

 

一般的に、薬物療法と心理療法を併用することが治療の基本とされており、早めに医療機関を受診することで症状の進行を食い止めやすくなります。

 

不安を完全に取り除くのは難しくても、自分が「どのような状況や思考パターンで不安に陥りやすいのか」を理解するだけでも、心の負担は軽減されるものです。

 

自分軸を大切にしながら、不安に振り回されないよう意識していけば、より穏やかな日常を築いていけるでしょう。

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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