HSPがラクになる人間関係のヒント:やさしさが裏目にならないために
2025/03/25
みなさん、こんにちは。
神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。
HSP(Highly Sensitive Person)の傾向をもつ方は、周囲の刺激を敏感にキャッチしやすいため、人間関係でのストレスを強く感じがちです。
実際にHSPでカウンセリングを受ける方の多くは対人トラブルや職場の悩みをきっかけになる場合が珍しくありません。
「もっと頑張らなきゃ」「なにか解決方法があるはず」と頭の中で考え続け、気づけば心も体も疲れ切ってしまう…。
そんなHSPさんに向けて、「疲れきったときに気を付けたいポイント」をご紹介します。
1. そもそもHSPが疲れやすい理由
HSP(Highly Sensitive Person)は、周囲の些細な変化を敏感に察知する能力に優れている一方で、その繊細さゆえにストレスを抱えやすい側面があります。
ここでは、HSPの方が「なぜ人間関係やちょっとしたトラブルで深く疲れやすいのか」を、2つのポイントに分けて説明します。
1-1.「深く考えすぎる」が長所でもあり短所
● 敏感さが生む「やさしさ」
HSPの方は他人の表情や言葉遣い、ちょっとした仕草などを見逃しにくいため、人の気持ちを思いやれる面があります。
その結果、周囲から「相談しやすい人」「優しい人」と好感を持たれることもしばしばです。
● ネガティブな出来事を必要以上に追いかけてしまう
一方で、相手の反応や雰囲気に敏感に反応するあまり、ネガティブな出来事が起きると「どうしてあの人はこんな態度を取ったのか」「私に落ち度があったのかも…」と考えを深掘りしすぎることがあります。
その「考えすぎ」が長引くほど、心のエネルギーは消耗してしまい、精神的な疲れが蓄積しやすいのです。
1-2.つらい出来事が根深く残りやすい
● 一度のイヤな体験がずっと頭から離れない
HSPの方は一度イヤな経験をすると、それが何度も思い出されてしまうケースが多くみられます。
たとえば、小さなトラブルでも「どうしてあんなことが起きたのだろう」と堂々巡りをしてしまい、なかなか「気持ちの切り替え」ができなくなります。
● リセットのタイミングを逃してしまう
「疲れを取るために寝よう」「楽しいことをして気晴らししよう」と考えても、頭の中でトラブルの理由や相手の意図を探り続けるため、意識が休まるスイッチが入りにくいのもHPSの方の傾向です。
その結果、疲労やストレスが心身に長く留まり、さらに落ち込みが深くなる…という悪循環に陥る可能性があります。
2. 「疲れが取れない」はSOSのサイン
心身が疲労しているとき、多くの人は「しっかり眠れば翌日には元気になる」「気分転換すればスッキリする」と考えがちです。
しかし、そうした休息や気晴らしを試みても疲労感やモヤモヤが長引いてしまうのは、身体や心が深刻なSOSを発している可能性があります。
2-1.疲れが取れない状態とは?
● 「ぐっすり眠ったはずなのに朝からだるい」
普通なら、一晩ぐっすり寝るとある程度リフレッシュできるものです。
しかし朝から重たい疲労感が抜けないのは、眠りそのものが浅いか、ストレスが強すぎて休息が十分に働いていない証拠かもしれません。
● 「頭がモヤモヤして考えがまとまらない」
やるべきことが多いのに集中できない、気が散ってしまう、あるいは何もしていなくても常に頭が重たい…。
こうした状態が数日以上続くと、心身のバランスが崩れかけているサインと捉えることができます。
2-2.チェックリスト:こんな症状が出ていない?
✔心の疲れが抜けず、軽い日常動作にもやる気が出ない
→料理や洗濯など普段は何ともないことに、異様に労力を感じてしまう。
✔不安がずっと続いていて、考え込む時間が長い
→少しのきっかけで落ち込みやすくなり、悩みを頭から追い払えない。
✔自分を責め続け、ポジティブな感情を感じにくい
→「自分はダメだ」と思い込んでしまい、喜びや楽しさを味わいにくい。
✔夜、布団に入ってもなかなか眠れない
→眠る前に嫌なことを思い出してしまい、なかなか寝つけない。もしくは途中で何度も目が覚める。
✔家にいても休まらず、なんとなく落ち着かない
→本来ならリラックスできるはずの自宅でも、頭が休まらずイライラや不安感が絶えない。
2-3.なぜ見過ごしがちなのか?
疲れが取れない状態が続いていると、「自分が弱いからだ」「本当に忙しい時期だから仕方ない」と、自分で自分を納得させてしまいがちです。
しかし、これらの症状は心身の限界を知らせる重要なサインです。
放置すると、さらに深刻なうつ状態や不安障害につながるリスクもあります。
3. 人間関係に疲れたときに注意したい4つのポイント
人間関係からくるストレスが積み重なると、ちょっとしたトラブルや相手の言動をきっかけに強い疲れや不安感を覚えることが増えてきます。
そんな「もうしんどい…」と感じたときに気をつけたい4つのポイントを、具体的に見ていきましょう。
3-1.嗜好品に頼りすぎない
● アルコールやタバコの過剰摂取に注意
イライラやモヤモヤを一時的に紛らわす手段として、お酒やタバコを多用すると、依存リスクが高まるだけでなく、思考がまとまらなくなったり、衝動的な行動をとってしまう恐れがあります。
● ほかのストレス解消法を探る
スポーツや読書、軽いストレッチやウォーキングなど、負担の少ない方法で気分転換を図ってみるのがおすすめ。
「アルコールに頼りたい」と思うたびに、別のアクティビティを試してみると、新たな趣味やリラックス方法が見つかるかもしれません。
3-2.他人を責めすぎない
● 余裕のないときほど相手を攻撃しやすくなる
疲れすぎていると、普段なら気にならないような一言や態度にも神経がピリピリ反応してしまい、結果的に相手を強く責め立ててしまうことがあります。
しかし、これはお互いに嫌な思いをして、さらに状況を悪化させるだけ。
● 理解者に負の感情を打ち明ける
どうしようもない苦しさや苛立ちを抱え込むより、信頼できる友人や家族、あるいは心理カウンセラーに話を聞いてもらうと、気持ちを整理しやすくなります。
一度外に出すことで、自分の感情のコントロールもしやすくなるでしょう。
3-3.「頑張りすぎない」勇気を持つ
● 新しい人間関係が生まれるときにこそ注意
引っ越しや転職など、環境が大きく変わるタイミングは、人付き合いの幅が急激に広がります。
HSPの方はその変化を強く受け止めやすいため、短期間で心が限界を迎えることもあります。
● 完璧を求めず、自分のペースを守る
「みんなに好かれたい」「全力で頑張らなきゃ」と背伸びしすぎると、長期的には息切れしてしまいます。
何事も頑張りどころと力を抜くポイントを意識し、自分のペースを尊重してみましょう。
小さな休息や気分転換をこまめに取るのも効果的です。
3-4.生活リズムにメリハリをつける
● ONとOFFの切り替えが大切
ストレスが溜まると、夜に気になって眠れなかったり、食欲が落ちてしまうことがあります。
そこで、あらかじめ「今日はしっかり休む日」「明日は短時間だけ友人に会う日」と予定を区切るようにしてみてください。
● 寝つきやすさは心の安定に直結
スマホやPCの使用時間をコントロールする、夜遅くに重い食事をしないなど、基本的な生活習慣を見直すだけでも睡眠の質は上がります。
しっかり寝られるようになると、気分転換やストレス解消の効率も自然と高まっていくでしょう。
4. つらいときは医療機関やカウンセラーに相談を
HSPの方が人間関係で深刻に疲れ切っているなら、ひとりで解決しようとせず、カウンセリングや医療機関のサポートを活用するのも大切です。
安心できる場所を見つけて、適切なケアを受けることで、早期改善の可能性がぐんと高まります。
5.まとめ
人間関係に疲れているときは、つい「いつもと違う行動」を取りがちです。
お酒に走ったり、イライラを相手にぶつけたり、無理に頑張り続けたり…。
しかし、それらは根本的な解決にならないばかりか、状況をさらに悪化させるリスクをはらんでいます。
そのため、先述した4つのポイントを念頭に置いて、自分を追い込みすぎない工夫をしましょう。
自分の気持ちに寄り添いながら、上手にストレスをコントロールすることが、より良い人間関係とストレス軽減へと繋がる第一歩となるでしょう。
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この記事の執筆者
駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)
心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。
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