「職場の人づきあいが苦手…」と感じたら:コミュニケーションをラクにするヒント
2025/03/30
みなさん、こんにちは。
神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。
さて、皆さんは職場での人間関係に悩んでいませんか?
「上司や先輩とどう会話を始めればいいのかわからない…」
「部下に声をかけるとき、ハラスメントと捉えられないか心配…」
…このような悩みを持つ方は少なくありません。
実際に仕事での対人ストレスについて難しさを感じる方も珍しくありません。
しかし、コミュニケーションや対人関係が苦手であっても、職場のコミュニケーションを円滑にすることは、決して難しくありません。
そこで今回は、コミュニケーションが苦手な方でも無理せず取り入れられる職場の人間関係を円滑にする3つのコツ」を紹介します。
1. 気持ちのいい挨拶を意識する
職場で日々顔を合わせる相手には、朝と夕方の挨拶だけでも大切なコミュニケーションのきっかけになります。
以下のポイントを意識すると、ただ言葉を発するだけでなく、相手に「自分の存在を歓迎しているよ」という気持ちがきちんと伝わりやすくなります。
1-1.笑顔と声のトーンを大切に
● 明るい声を意識する
おはようございます・お疲れさまでした、といった定型フレーズでも、声に少しだけハリを持たせると、ぐっと温かみが増します。
相手としても、元気よく言われると気分がいいものです。
● 目を見て笑顔で
視線を下げたまま小さな声で言うと、相手に届きにくく、否定的な印象につながる可能性もあります。
相手が1人なら軽く目を合わせ、微笑む気持ちで「おはようございます」と言えば、好印象を与えやすくなります。
1-2.名前を呼びかけてみる
● 「おはようございます、○○さん!」
余裕があるときは、相手の名前を添えて挨拶してみましょう。
たとえば「○○課長、おはようございます」など。名前を呼ばれると人は自然と「自分に向けられた言葉だ」と認識しやすくなり、親近感が生まれやすくなります。
● 初対面や苦手な方ほど名前を意識する
初対面や苦手意識を持っている方ほど、名前を付け加えた挨拶をすることで好印象を与えることができます。
そして、その後のコミュニケーションも円滑になる可能性が高まります。
1-3.周囲の状況を見ながらタイミングを合わせる
● 忙しそうなときはサッと要点だけ
相手がバタバタしている場合、挨拶に時間をかけすぎるとかえって迷惑になることもあるでしょう。
そうした場合は相手の様子を見ながら、「急ぎの様子だな」と感じたら、最低限のフレーズでスッと離れるのがベターです。
● 余裕がありそうなら一言添える
もし相手が一段落ついてそうなら、「おはようございます。昨日は遅くまで大変でしたね、お疲れさまでした」と、少し労いの言葉を付け加えるだけでも心象が大きく変わります。
1-4.意外と大事な「退勤時の挨拶」
● 夕方・夜は「お疲れさまでした」を忘れずに
朝の挨拶よりも意識されづらい退勤時の挨拶ですが、「今日もお疲れさまでした」と声をかけるだけで、相手とのコミュニケーションが終わりよくまとまります。
少しの会話が生まれることもあり、相互理解が深まるきっかけにもなります。
● 会話が生まれたときは軽い雑談に発展させても
退勤の挨拶から「今日はどうでしたか?」「明日は晴れるみたいですね」など雑談に自然につながることも少なくありません。
長引きすぎない範囲で、翌日の準備や普段の様子を軽く聞いてみるのもいいでしょう。
2. 相手の話をしっかり受け止める
職場でコミュニケーションを図るとき、気がかりなのは「どう返事をすればいいだろう?」と悩む瞬間かもしれません。
しかし、まずは相手の言いたいことを丁寧に聞き取る姿勢を持つほうが、円滑なやり取りに繋がる可能性が高まります。
以下では、具体的にどのように「相手の話を受け止める」かを解説します。
2-1. 相槌やリアクションで「聴いている」ことを示す
● 目を合わせる/うなずく
話を聞いているとき、相手の目を見ながら「うん、うん」とうなずくだけでも「ちゃんと聞いている」という印象を与えられます。
特に職場では周囲がバタバタしていて集中しにくいかもしれませんが、なるべく相手の視線に注意を向けると良いでしょう。
● 適度に相槌を入れる
「なるほど」「そうなんですね」といった短いフレーズを挟むと、相手が「自分の話がしっかり届いている」と感じやすくなります。
ただし、多用しすぎて合いの手が単調にならないよう、表情の変化も交えて、相手の話の内容に合わせた相槌を意識すると、さらにグッド!です。
2-2. 質問をして話を深める
● 要点を聞き返す
「つまり、○○ということなんですか?」と要点をまとめながら聞き返すと、相手が自分の話を整理する手助けにもなりますし、「理解しようとしてくれている」と感じてもらいやすくなります。
● 具体的な情報を引き出す
たとえば、相手が「最近忙しくて…」と言ったら「何かあったんですか?」と掘り下げる質問をしてみましょう。
細かい事情を聞くことで、相手が感じている負担や背景を理解でき、より具体的なリアクションやサポートがしやすくなります。
2-3. 相手の言いたいことを汲み取る
● 相手の感情を汲む
話の内容だけでなく「疲れているのかな」「急いでいるのかな」といった相手の感情面にも注目してみてください。
職場では業務内容にフォーカスしがちですが、「最近お忙しそうですね。もし何か手伝えることがあれば言ってください」と一言添えるだけで、相手は安心感を覚えることがあります。
● 相手の意図を確認する
相手が求めているのは「解決策」なのか、「ただ聞いてほしいだけ」なのか、あるいは「一緒にアイデアを出したい」のか…。
話の要点が見えたら、「今、具体的な対策を一緒に考えましょうか?」と提案するなど、相手の意図に合わせて対応するとやり取りがスムーズです。
2-4. 「苦手意識」があっても大丈夫
● 話を聴くことは「特別な技術」でなく習慣
「コミュニケーションが苦手」と感じる人でも、相手の話を聞くことは最初のステップとして取り組みやすい行動です。
慣れないうちは言葉の返しに戸惑うかもしれませんが、まずは黙ってじっくり耳を傾けてみてください。
● 考えすぎ」を手放す
「変な返事をしていないかな」「どんな言い方をすればいいのかな」と悩みすぎると、自分自身に対して否定的な感情が生じやすくなります。
相手の意図を理解することも大切ですが、「正しいコミュニケーション」を考えすぎると、かえって逆効果です。
そのため、「相手が何を伝えたいのか」に集中すると自然と次の言葉が出てきやすくなるものです。
また、意図の読み違いがあっても問題ありません。
そうした場合の多くは、相手から「そうではなく…」という返答が変えてくることが多いでしょう。
その際に改めて相手の意図を踏まえて返答すれば、ミスコミュニケーションに発展する可能性も少なくなります。
3.自分なりの個性を認める
職場でのコミュニケーションに苦手意識があると、「みんなと同じように話せない」「自分だけ浮いているんじゃないか」と不安になるものです。
しかし、全員が同じスタイルで働いたり話したりできるわけではありませんし、全員がコミュニケーションが得意というわけでもありません。
むしろ、自分にはどんな強みや特性があるのかにフォーカスし、それを職場で活かしていく方が、結果的に人間関係をスムーズにすることにつながります。
以下では、具体的な考え方と実践例を挙げてみましょう。
3-1. 自分の「得意」と「苦手」を整理する
まずは「どんな場面で自分は居心地よく活動できるのか」を思い返してみてください。
たとえば…
● 会話よりも資料作りが得意
「話し上手ではないけれど、プレゼンの資料や報告書はきちんと整えられる」という方は、企画書の作成やデータ整理などで力を発揮できます。
周りからすれば「報告書に関してはあの人が頼りになる」という認識が生まれ、自然と仕事の相談やコミュニケーションも増えていくでしょう。
● 大人数の会話は苦手だけれど、一対一なら話しやすい
ミーティングのような大勢が集まる場では発言しづらい反面、個別に話すと「意外に話しやすいね」と相手に感じてもらえるケースもあります。
部署内で一対一の打ち合わせや面談を任せてもらうなど、自分に合ったコミュニケーション形態で力を発揮すると、周囲の信頼度が高まりやすくなります。
3-2. 個性を活かすために具体的にできること
● 得意分野を自分からアピールする
「私、エクセルの関数作りとか得意なんです」
「資料のデザインなら任せてください」
…といった形で、仕事における自分の得意分野を周囲に知らせると頼りにされる機会が増えます。
頼りにされる場面ができると、それだけで自尊感情が上がり、人間関係にもプラスの影響をもたらします。
● 「小さな個性」も活かす
大きなスキルだけが特技ではありません。
たとえば「観葉植物が好きなのでオフィスの緑をお世話している」や「お菓子作りが趣味なので、休憩スペースに時々手作りクッキーを持って行く」など、日常の中で自分らしさを発揮するシーンを作ると、そこから自然な会話が生まれ、関係が深まりやすくなります。
3-3. 「無理な社交性」を求めない
● 自分に合わないスタイルを無理に真似しない
職場にいる、明るく社交的な人のスタイルをうらやましく思うかもしれませんが、無理に同じように振る舞う必要はありません。
自分が苦手なことを無理に行うと、ストレスが増すばかりか、コミュニケーションに対してネガティブな印象を持ってしまう可能性が大きくなってしまいます。
● 周囲との橋渡し役になる
逆に、自分が社交的でない分、他の人が気づきにくい問題や改善点に気づきやすいこともあります。
たとえば、急に会話を広げるのは苦手でも、「ここの作業フローに欠陥があるかも」と気づいて提案するとか、目立たないところで細かいサポートをしてあげるなど、自分らしい貢献方法を見つけると、職場での存在感が高まり、人間関係も自然と広がっていきます。
3-4. 心の持ち方と実践ポイント
● 強みと弱みの両方を認める
「会話は苦手だけど整理整頓は得意」
「イベントの企画は苦手だけど裏方の準備は好き」
…といった形で、自分が得意なところ・苦手なところを整理し、そのままの自分を受け入れてみましょう。
苦手部分ばかりに意識が向くと自分を否定的に捉えてしまいますが、得意分野を活かす方向で考えるとポジティブに切り替えられます。
● 小さな成功体験を積み重ねる
自分の個性を活かした行動で評価された経験が増えると…
「これでいいんだ」
「ここでなら役に立てる」
…と思えるようになります。
結果的に、人とのやり取りでも自然と自信が感じられるようになり、コミュニケーションもしやすくなるはずです。
● 他人との比較をやめて、過去の自分と比べる
「あの人ほど社交的じゃない…」「もっと話がうまくないとダメなのかな…」と他人と比べると、自信につながらないばかりか、自己否定の考えや感情が強くなってしまいます。
代わりに…
「1か月前よりも自分から話しかける回数が増えた」
「昨日よりも会話の際に笑顔を意識できた」
…といった形で過去の自分と比べて成長を確認してみましょう。
まとめ:無理なく続けられる「信頼関係」の作り方
職場での人間関係は、日々の小さなコミュニケーションの積み重ねから育っていくものです。
挨拶や感謝の言葉、ちょっとした声かけなど、どれも特別なスキルがなくても続けられます。
焦らず、相手との距離感を大切にしながら少しずつ働きかけることで、自分らしい方法で周囲とのコミュニケーションを深めていきましょう。
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この記事の執筆者
駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)
心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。
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