自分らしいキャリアの作り方:心理学的アプローチでのキャリア形成
2025/01/25
みなさん、こんにちは。
神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。
さてキャリア形成とは、職業を選び、成長していく過程を指します。
この過程は単に「仕事をしてお金を稼ぐ」ことだけに留まらず、自己実現や社会貢献、また個々の価値観やライフスタイルに応じた働き方を選び取る重要な段階です。
しかし、理想的なキャリアを見つけるのは簡単なことではなく、キャリア形成の過程で多くの人が迷いや不安を感じるのが現実です。
そのため、キャリア形成についてはいくつかの理論が提唱されています。
キャリア形成の理論
先述しましたようにキャリア形成に関しては、数多くの理論が提唱されていますが、ここでは代表的なものをいくつか紹介します。
1. ホランドの職業選択理論
ジョン・ホランドは、職業に関する「RIASECモデル」を提唱しました。
この理論は、職業は「現実的(Realistic)」「調和的(Investigative)」「芸術的(Artistic)」「社会的(Social)」「企業的(Enterprising)」「事務的(Conventional)」という6つのタイプに分類され、個人の性格や特性に最適な職業が決まるとしています。
自分の性格に合った職業を選ぶことが、キャリアの形成において重要なステップとなることを示唆しています。
2. スーパーのキャリア発達理論
ドナルド・スーパーの理論は、キャリア形成を人生の中で複数の段階に分け、職業的な成長と発展を描いています。
彼は「キャリアの発達は生涯にわたるプロセスであり、時期に応じて異なる課題を乗り越えるもの」と述べています。
スーパーの理論では、「自己概念」と「自己理解」がキャリア形成において非常に重要な役割を果たします。
3. エドワーズのキャリア理論
エドワーズは、キャリアを「職業の選択」という枠を超えて、職業における人間関係や、仕事を通じて実現したい目標に焦点を当てました。
この理論では、「職業価値観」や「仕事の充実感」がキャリアの選択に大きく影響を与えるとされています。
自分の価値観に基づく仕事選びが、長期的なキャリア形成において重要だとされています。
キャリア形成の際に検討するべきもの
キャリア選択は人生における大きな決断の一つであり、慎重に検討する必要があります。
キャリア選択をする際に検討すべき要素は多岐にわたり、心理的な側面、環境的な要素、そして個人の価値観などが絡み合っています。
以下では、キャリア選択において特に重要な要素について詳細に説明します。
1. 自己理解と強み
キャリア選択において最も重要なのは「自己理解」です。
自分の強み、興味、価値観、そしてライフスタイルを考慮することが、長期的に充実したキャリアを築くために欠かせません。
● 強みとスキル
→自分が得意なことやスキルを理解することは、キャリアを選ぶ上での基本です。
自分が自然と得意にできることや、長い時間をかけて習得したスキルに基づいた職業を選ぶことは、仕事の満足度を高めます。
● 興味
→自分が興味を持てる分野や仕事を選ぶことは、仕事に対するモチベーションや情熱を維持するために重要です。
興味を持っていない仕事を続けることは、精神的に消耗し、やがてキャリアの停滞を招くことがあります。
● 価値観
→自分がどのような価値観を持っているかを知ることも重要です。
例えば、社会貢献を重視するのか、経済的な安定を求めるのか、仕事の自由度を重視するのかなど、価値観によってキャリアの選択肢は大きく変わります。
● ライフスタイルの調整
→生活のバランスも重要な要素です。家族との時間を重視する、リモートワークを希望するなど、ライフスタイルに合わせたキャリア選択が必要です。
2. 職場環境と職場文化
仕事を選ぶ際には、職場の環境や文化も重要な要素です。
仕事が自分に合ったものであったとしても、職場の文化や人間関係が合わない場合、ストレスや不満を感じやすくなります。
● 職場の価値観と文化
→企業や職場の価値観や文化が自分の価値観に合っているかどうかを確認することは大切です。
例えば、協力的でチームワークを重視する職場か、個人主義が強い職場かによっても働きやすさは変わります。
● コミュニケーションと人間関係
→職場での人間関係は、キャリアの充実度に大きな影響を与えます。
自分がコミュニケーションを重視するタイプか、それともあまり対人関係に関与したくないかを意識しておくと良いでしょう。
● 職場のワークライフバランス
→仕事とプライベートのバランスを保てる職場を選ぶことも、長期的なキャリアの成功に繋がります。
過度な残業や仕事のストレスが、健康や私生活に悪影響を及ぼす可能性もあります。
3. キャリアの成長機会
選んだ職業や会社において、自分が成長できる環境が整っているかを確認することも重要です。
● 学習とスキルの向上
→どのようなスキルや知識を得られるのか、キャリアを通じてどのように成長できるのかを考えます。
スキルアップや自己成長を支援する環境が整っている職場は、長期的に見て非常に魅力的です。
● 昇進の機会
→昇進やキャリアパスの明確さも、キャリア選択においては重要です。
昇進の機会がない職場では、キャリアのモチベーションが低下しやすいため、キャリアアップの可能性があるかどうかを考えましょう。
4. 心理的な安定とストレス管理
キャリア選択には心理的な要素も大きく関わります。
自分が選んだ仕事が、どれほど自分の心理状態や価値観に合っているかも大切です。
● 仕事のストレス
→どの仕事でもストレスはありますが、そのストレスがどのように自分に影響を与えるかを考慮します。
自分が過度のストレスにさらされると感じる仕事は避けることが、長期的なキャリア成功に繋がります。
● 自己肯定感と満足感
→仕事に対する満足感や自己肯定感を高めることができる職場環境を選びましょう。
自分が貢献できていると感じ、誇りを持てる職業を選ぶことは、仕事のモチベーションに大きな影響を与えます。
まとめ
キャリア選択には、多くの要素が絡んでいます。
自己理解や強みを基にした選択、経済的な安定性を考慮した選択、そして職場環境や文化を理解することが、理想的なキャリアを作り上げるために必要です。
心理カウンセリングを通じて、これらの要素を整理し、自己理解を深めることが、より良いキャリア選択に繋がります。
キャリアに悩んでいる方々は、カウンセリングサービスを活用し、自己理解やストレス管理を行いながら、理想的なキャリアを築くための第一歩を踏み出しましょう。
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こころのケア心理カウンセリングRoom
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この記事の執筆者
駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)
心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。
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