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HSPの種類と特性~神戸、芦屋、西宮のカウンセリングより~

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HSPは一種類じゃない!4×4の組み合わせで見える特性とは

HSPは一種類じゃない!4×4の組み合わせで見える特性とは

2025/08/14

みなさん、こんにちは。

神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

さて、HSP(Highly Sensitive Person)という言葉は広く知られるようになりましたが、実際にはHSPの中にも多様なパターンがあります。

 

そして最新の心理学研究では、HSPを「感受性の高さ」という1本の物差しで測るだけでは不十分であることがわかってきました。

 

今回参照にする研究で行われた大規模調査(Bürgerら, 2024)は、HSPの感受性を3つの下位尺度(EOE・LST・AES)に分け、さらに性格特性と組み合わせることで4つの感受性グループを特定しました。

 

ここに、従来の4つのHSPタイプ(内向型HSP・外向型HSP・刺激追求型内向型HSP・刺激追求型外向型HSP)を掛け合わせると、HSPの個性はさらに鮮明になります。

 

そこで、今回はこれらの感受性グループとHSPのサブタイプの関係についてお伝えしたいと思います。

 

1. 感受性を測る3つの下位尺度

 

 

HSPは感受性が高いのが特徴ですが、感受性と言っても色々とあります。

 

研究では、感受性を以下の3つに分類できることが判明しました。

 

1-1. EOE(Ease of Excitation:刺激に圧倒されやすさ)

 

EOEは、周囲からの情報や出来事に対してすぐに圧倒され、心身が疲れやすい傾向を表します。

 

人混み、騒音、急な予定変更など、日常的な刺激であっても負担を感じやすく、集中力の低下や緊張が生じやすいのが特徴です。

 

例えば、大勢での会議の後に強い疲労感を覚えたり、同時に複数の作業を頼まれると頭がいっぱいになるというのが典型例です。

 

心理学的には、感情や情報処理の負荷に対する耐性の低さを反映しており、ストレスや不安との関連が指摘されています。

 

1-2. LST(Low Sensory Threshold:感覚刺激に対する閾値の低さ)

 

LSTは、光・音・匂い・温度変化など、五感で捉える感覚刺激への敏感さを示します。

 

覚的な「閾値」が低いため、他の人が気にならないような小さな変化にも気づきやすい一方で、不快さや過剰な刺激を感じやすい傾向があります。

 

例えば、蛍光灯のちらつきや冷房の風、衣服のタグのチクチク感が気になって集中できないことが、それにあたります。

 

これは感覚情報処理システムの鋭敏さを表し、生活環境の影響を強く受ける要因になります。

 

1-3. AES(Aesthetic Sensitivity:美的感受性)

 

AESは、芸術や自然、美しいものに対する感受性や感動のしやすさを示します。

 

音楽や絵画、風景の美しさに深く心を動かされる、色や形の調和に敏感であるなど、ポジティブな刺激を豊かに味わえるのが特徴です。

 

例えば、夕焼けを見て涙が出るほど感動したり、音楽の一節で強く心が揺さぶられることなどが挙げられます。

 

心理学的には、創造性や開放性との関連があり、生活の質や幸福感にプラスの影響を与える要素です。

 

2. 最新研究が示す「感受性の4グループ」

 

 

HSPの感受性グループは4つあることが研究で判明しました。

 

その説明の前に「HSPの感受性の分類」を復習を兼ねてみていきましょう。

 

EOE(Ease of Excitation): 刺激に圧倒されやすさ
周囲の出来事や変化によってすぐに疲労やストレスを感じやすい傾向。

 

LST(Low Sensory Threshold):感覚刺激への敏感さ(または感覚閾値の低さ)
光・音・匂い・肌触りなどの五感刺激に敏感で、小さな変化にも気づく特性。

 

AES(Aesthetic Sensitivity):美的感受性
芸術や自然、美しいものに深く感動したり喜びを感じる傾向。

 

これらの点を踏まえて、HSPの感受性の4つのグループを見ていきましょう。

 

Bürgerら(2024)の研究では、HSPの感受性を構成する3つの下位尺度(EOE=刺激に圧倒されやすさ、LST=感覚閾値の低さ、AES=美的感受性)をもとに、1,600人以上のデータを分析しました。

 

そして似た特徴を持つ方々をグループ分けしたところ、HSPは次の4つの感受性グループに分類できることがわかりました。

 

2-1.低感受性群(Low Sensitivity Group)

 

特徴

→EOE・LST・AESのすべてが平均より低く、刺激や環境の影響をあまり受けない。

日常の傾向

→刺激に動じにくく、忙しい環境や変化の多い状況でも比較的平気。

 

2-2.中感受性群(Medium Sensitivity Group)

 

特徴

→EOE・LST・AESすべてがほぼ平均的。

日常の傾向

→特定の強みや弱みが突出しないため、幅広い環境に適応しやすい。

 

2-3.脆弱感受性群(Vulnerable Sensitivity Group)

 

特徴

→EOE・LSTが高く(刺激に圧倒されやすく感覚的に敏感)、AESも平均以上だが、ポジティブな刺激よりネガティブな刺激の影響を受けやすい。

日常の傾向

→人混みや騒音に疲れやすく、安心できる環境を強く求める。

 

2-4.自信ある感受性群(Confident Sensitivity Group)

 

特徴

→AESが特に高く、美しいものや創造的な活動に強い感受性を持つ。EOE・LSTは低〜中程度で、刺激耐性が比較的高い。

日常の傾向

→社交的な活動や創作活動に喜びを感じ、感受性をプラスに活かせる。

 

このように4つのグループは、同じ「高感受性」の枠組みにいても、刺激への反応や性格傾向が異なります。

 

そのため、自分がどのグループに近いかを知ることで、生活や人間関係の環境調整がより効果的に行えるのです。

 

3.一般的なHSPの4タイプ

 

 

先ほどは感受性を中心にHSPのタイプを見ていきましたが、それとは別にHSPには以下の4つのタイプがあると言われています。


3-1. 内向型HSP

 

特徴

✔静かな環境を好み、強い刺激や人混みを避ける傾向。

✔一人で過ごす時間がエネルギー回復に必要で、深い内省や自己分析を行うことが多い。

日常での行動例

✔休日はカフェや図書館で静かに過ごす。

✔新しい人間関係は慎重に築く。

強みと注意点

✔深い洞察力や集中力を発揮できるが、刺激が多い環境では疲労や不安を感じやすい。

 

3-2. 外向型HSP(HSE)

 

特徴

→社交的で人との交流や新しい経験を好むが、感受性が高いため刺激の影響を受けやすい。

→社交の後には休息が必要。

日常での行動例

→イベントや集まりに積極的に参加するが、翌日は一人の時間を取る。

→新しいコミュニティや活動に関心を示す。

強みと注意点

→人間関係を広げやすく、情報や刺激を取り入れるのが得意。ただし過剰な予定や刺激は消耗を招く。

 

3-3. 刺激追求型・内向型HSP(HSS型HSP)

 

特徴

✔新しい体験や学びを求める探究心がある一方で、内向的な性格を持つ。

✔行動の前後に十分な準備や休息が必要。

日常での行動例

✔新しい趣味や旅行に挑戦するが、帰宅後は長めの休息を取る。

✔興味分野の深堀りに時間を使う。

強みと注意点

✔新鮮な経験を柔軟に取り入れられるが、刺激過多になると心身のバランスを崩しやすい。

 

3-4. 刺激追求型・外向型HSP(HSS型HSE)

 

特徴

✔行動的かつ好奇心旺盛で、社交的な活動や新しい挑戦を楽しむ。

✔感受性の高さから、人や環境の影響を強く受ける。

日常での行動例

✔国内外への旅行、スポーツ、イベント参加などアクティブに過ごす。

✔興味のある分野では人脈を積極的に広げる。

強みと注意点

✔行動力と柔軟性があり、環境を自ら変えていけるタイプ。ただし予定を詰め込みすぎると燃え尽きやすい。

 

4. 4グループ×4タイプの統合イメージ

 

 

同じ「HSPタイプ」でも、どの感受性グループに属するかによって性格的なニュアンスや行動傾向が大きく変わります。

 

具体的には、以下の表のようになります。

 

HSPタイプ 低感受性群 中感受性群 脆弱感受性群 自信ある感受性群
内向型HSP 刺激に強く安定、静かな環境を好む 柔軟で環境適応力がある 刺激に弱く慎重、安心感を重視 創造性・美的感受性高いが一人時間重視
外向型HSP 刺激耐性あり、活動的 柔軟で社交的 刺激を好むが疲れやすい
美的感受性高く社交的、創造活動で活躍
刺激追求型・内向型HSP 刺激を求め行動的だが休息必要 探究心強く柔軟 新しい体験を好むが環境調整必須 創造的で活動的、新しい挑戦を楽しむ
刺激追求型・外向型HSP 刺激に強く冒険的 柔軟で挑戦に積極的
挑戦好きだが疲労注意 美的感受性が高く挑戦を恐れない

 

…ちょっと表にしてみたのですが、分かりづらいものになってしまいましたね(汗)

 

ただ、この表からご自身がどのタイプに当てはまるのかというイメージが付きやすくなると思います。

 

まとめ

 

HSPは一つの枠ではくくれません。

 

感受性の下位尺度と行動タイプを掛け合わせることで、自分に合った環境や人間関係の作り方が見えてきます。

 

「繊細さ」を制約ではなく、人生を彩る才能として活かしていってくださいね。

 

参考論文

High sensitivity groups with distinct personality patterns: a person-centered perspective

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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