「いい人」をやめる勇気:幸せなキャリアのための方程式
2025/08/15
みなさん、こんにちは。
神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。
さて、皆さんは職場の人間関係に悩んでいませんか?
同僚との距離感、上司への対応、理不尽な要求…。
そんな日々が続くと、心は少しずつ疲れていきます。
そうした事情から「転職すればきっと解決するはず」と思って動き出したものの、次の職場でも似たような悩みに直面する…。
そんな経験をした方も少なくありません。
実は、人間関係のストレスは職場の環境だけが原因ではない場合があります。
むしろ、自分自身の考え方や行動のクセが、その悩みを繰り返してしまう引き金になっていることもあるのです。
そこで、この記事では心理カウンセラーの視点から、どんな職場でも自分らしく働くための「考え方の整え方」と「行動のヒント」をお伝えします。
1.職場を変えても悩みが繰り返される理由

「今の職場の人間関係がつらい」
「もう限界だから転職しよう」
…こうした思いから新しい環境を求める方は少なくありません。
転職は新しいスタートのように感じられ、希望や期待を抱く瞬間でもあります。
しかし、いざ念願の職場に入ってみると、最初は新鮮さや人間関係の心地よさを感じていても、しばらくすると以前と同じような不満やストレスが顔を出してくることがあります。
例えば、上司の言動に敏感に反応してしまったり、同僚との距離感に悩んだりといったことです。
この「同じ悩みの再来」は、必ずしも新しい職場の環境だけが原因ではありません。
背景には、自分自身が無意識に繰り返している考え方のクセや行動パターンが影響している場合があります。
心理学では、これを「認知パターンの持ち越し」と呼びます。
これは、過去の経験から形成された…
「人はこう接するべき」
「自分はこう振る舞わなければならない」
…という思い込みが、新しい職場でも自動的に働くのです。
その結果、環境が変わっても同じような人間関係の構図を作り出し、似たようなストレスを感じてしまいます。
また、人間関係のトラブルや不満の背後には、相手の言動そのものよりも、「どう受け止め、どう反応するか」という自分の内側のプロセスが大きく関わっています。
職場を変えるだけでは、この内側のパターンまではリセットされないため、似た悩みが繰り返されやすいのです。
特に問題になるのが、人間関係を円滑にしようとして「良い人」の立場を取り続ける場合です。
2.「良い人」を演じすぎることの落とし穴

職場での人間関係において、空気を読み、相手に合わせ、聞き役に徹する…。
こうした姿勢は一見すると「協調性が高い」「人間関係がスムーズ」といったプラスの評価を得やすいものです。
しかし、この習慣が長く続くと、自分自身の感情や価値観が後回しになり、心身の負担がじわじわと積み重なっていきます。
2-1.心理的な背景
「良い人」を演じる行動の裏には、「嫌われたくない」「波風を立てたくない」といった心理が潜んでいることが少なくありません。
幼少期から「相手を優先するのが良いこと」と教えられてきた場合や、過去に自己主張して否定された経験がある場合、特にその傾向は強まります。
2-2.自分を抑えることの代償
自分の感情や意見を意識的・無意識的に押し殺し続けると、次のような影響が出やすくなります。
✔周囲に埋もれて存在感が薄くなる
✔自分のやりたいことや得意分野を発揮できず、やりがいが低下する
✔「どうせ自分は…」という自己肯定感の低下
✔心理的ストレスの蓄積による疲労感やモチベーション低下
これらは、仕事のパフォーマンスや人間関係の質にも影響を及ぼし、最終的には転職や燃え尽きの原因になることもあります。
3.転職前に見直したい「3つの軸」~自分の働き方の座標を知る~

職場の人間関係が改善されたとしても、転職を検討する理由は人によってさまざまです。
「給与が低い」「通勤時間が長すぎる」「仕事内容が合わない」など、環境面の条件は働きやすさに大きく影響します。
しかし、それらを一つひとつ整理せずに転職すると、次の職場でも同じ不満を抱える可能性があります。
そこで、働き方を見直す際の指針となるのが3つの軸です。
3-1. 軸1:譲れないこと~「生活の基盤」を守る条件~
これは、自分の生活や健康を保つために絶対に外せない条件です。
例えば、以下のような項目が該当します。
給与水準
→生活費や貯蓄、将来のライフプランを踏まえた最低ライン
勤務地
→通勤時間、引っ越しの可否、在宅勤務の有無
勤務時間・休日
→ワークライフバランス、育児・介護との両立
雇用形態
→正社員、契約社員、フリーランスなどの安定性
譲れないことは「欲しい条件」ではなく、「なければ生活が崩れる条件」です。
これを明確にすることで、求人選びの判断基準がぶれにくくなります。
3-2. 軸2:やれること~自分自身の「現在地」を示す資産~
これは、自分がすでに持っているスキルや経験、資格のことです。
やれることは、即戦力として評価されるポイントであり、転職市場での自分の価値を決める大きな要素です。
具体的には以下のようなものがあります。
業務経験
→これまでに担当した仕事やプロジェクト
専門スキル
→資格、語学、ITスキル、専門知識
強みや得意分野
→他人よりスムーズにできることや、高い評価を受けた経験
やれることを把握することは、求人の応募条件にマッチするかを判断するだけでなく、「どの業界・職種でも通用する力」を見極めるきっかけにもなります。
3-3. 軸3:やりたいこと~自分自身の「心の燃料」となる要素~
これは、生活のためではなく自分の内側から湧き上がる動機に基づくものです。
やりたいことは、モチベーションややりがいを生み出し、長期的なキャリア満足度を高めます。
例えば、以下のようなものが「やりたいこと」に該当します。
興味・関心のある分野
→心が動くテーマや業界
大切にしたい価値観
→社会貢献、クリエイティブ、安定性など
自己成長につながる挑戦
→新しいスキル習得や役割への挑戦
やりたいことは今すぐ全て叶えられなくても、少しずつ仕事に組み込むことで満足度が高まります。
3-4.3つの軸を組み合わせて働き方をデザインする
転職を考えるとき、この3つの軸が重なる部分が多いほど、満足度は高くなります。
逆に、どれか1つでも極端に欠けていると、不満やストレスの原因になりやすいです。
4.「幸せな働き方」の方程式
4-1. 方程式の意味を深掘りする
(やれること + 譲れないこと)× やりたいこと = 幸せな働き方指数
この方程式は、単なる「条件の足し算」ではなく、自分の人生全体の満足度を左右する要素を掛け合わせることで、総合的な働き方の幸福度を見える化する方法です。
● やれること
→今の自分が持っているスキル・資格・経験値。
具体例:営業経験、英語力、企画力、プログラミングスキルなど。
● 譲れないこと
→働く上で欠かせない条件。
具体例:年収、勤務地、勤務時間、在宅勤務の可否、職場の雰囲気など。
● やりたいこと
→情熱や好奇心を持って取り組みたい分野やテーマ。
具体例:教育に携わる、デザインに関わる、人をサポートする仕事など。
4-2. 数値化のステップ
● 各要素を10点満点で自己評価
例えば…
「やれること=7点」「譲れないこと=8点」「やりたいこと=9点」
…だったとします。
この場合、以下のように計算をしていきます。
(1)やれること+譲れないことで「土台の満足度」を出す。
例:7+8=15
(2)土台の満足度 × やりたいことの点数で「幸せな働き方指数」を算出。
例:15 × 9=135(理想に近い状態)
4-3. 数値の解釈
高得点(100以上):今の働き方はかなり自分に合っている可能性が高い。
中得点(70〜99):条件や仕事内容に改善の余地あり。見直しで大きく上昇の可能性あり。
低得点(70未満):環境や仕事内容が合わない可能性が高い。自己分析や条件の整理が必要。
4-4. 低得点でも幸せを感じられる場合
数値が低くても、「やりたいこと」への情熱が極めて高い場合は、満足度が維持されやすい傾向があります。
例えば、給与や勤務地は理想的でなくても、「やりたいこと」が極端に高得点(10点)であれば、仕事に対する充実感は強くなります。
4-5. 活用のポイント
✔年に1回、自己評価を行うことで、自分の価値観の変化を把握できる。
✔転職や異動を検討する際の意思決定の基準として活用できる。
✔パートナーや信頼できる人と数値を共有し、客観的なフィードバックをもらうとさらに精度が上がる。
まとめ
今日ご紹介した「方程式」は単なる転職の検討だけではなく、将来のキャリア設計にも役立つものです。
この「方程式」を使うことによって、今まで意識されてこなかった仕事をする上での大切なものが見えてくる、という効果があります。
ぜひ、皆さんのキャリア設計に活用してくださいね。
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こころのケア心理カウンセリングRoom
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電話番号 : 090-5978-1871
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この記事の執筆者
駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)
心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。
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