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「自分を責める私」との付き合い方~内なる批判者に気づくことの大切さ~

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「自分を責める私」との付き合い方~内なる批判者に気づくことの大切さ~

「自分を責める私」との付き合い方~内なる批判者に気づくことの大切さ~

2025/09/03

みなさん、こんにちは。

神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

さて、誰しも人から責められたときにはつらさや不快感を覚えます。


「確かにそうだな」と納得できる場合もあれば、「そんなつもりじゃなかったのに」と理不尽に感じることもあるでしょう。

 

多くの人は「次は気をつけよう」「考え方の違いだから流そう」と折り合いをつけることができます。


しかし、中には何日もその言葉が頭から離れず、苦しい気持ちにとらわれてしまうことがあります。

 

1.長く引きずる理由~「自分を責める私」の存在

 


1-1.内なる批判者の働き

 

人から責められたとき、私たちが強く傷つく理由のひとつは「内なる批判者」の存在です。


これは心理学の分野で「セルフクリティック」とも呼ばれ、自分の内側にいる「厳しい監視役」のような存在です。

 

この「内なる批判者」は誰しもが持っていますが、それが大きくなる、あるいは頻繁に半んのするようになると問題が生じます。

 

具体的には、外からの批判を受けると、この「内なる批判者」が反応し…

 

✔「やっぱり私はダメなんだ」

✔「努力が足りない」

✔「きっと他の人からもそう思われている」


…といった自分に対する否定的な声が「内なる批判者」によって自動的に立ち上がってしまいます。

 

1-2.他者の声と自分の声の二重の痛み

 

他人からの批判は、相手と距離を取れば一旦は薄れることがあります。

 

しかし、自分自身が自らに発する内なる批判の声からは逃げられません。

 

ここで「外からの攻撃」と「内側からの攻撃」という2つの痛みが生まれます。


そして、この「外側からの攻撃」と「内側からの自己攻撃」の二重構造が、苦しさを長引かせる大きな要因です。

 

実際、「相手に言われたこと」よりも、「自分が自分に言い聞かせ続けている言葉」の方が長期的にダメージを与えるケースは少なくありません。

 

2.「こうあるべき」に縛られる心とは

 

 

私たちは成長の過程で、親からのしつけや学校での教育、社会で共有されている常識といった「

ルール」を数多く学びます。

 

例えば…


✔「早くしなさい」

✔「人に迷惑をかけてはいけない」

✔「努力すれば必ず報われる」

 

…などの言葉は、日常生活を秩序立て、社会で協調的に生きるうえで役に立つものです。

 

しかし同時に、それらは「内なる基準」として私たちの心に深く刻み込まれます。やがてその基準は、柔軟に活用できるものではなく、「絶対に守らなければならない掟”」のように自分を縛ることがあるのです。

 

2-1.内なる基準が生む葛藤

 

では「べき論」に縛られた内なる批判者は、どのような葛藤を生じさせるのでしょうか?

 

具体的には、以下のような影響を与えます。


● 他人からの指摘に過敏になる

 

例えば、上司から「報告が遅い」と言われて強く落ち込むケース。


単に注意を受けたという事実以上に、自分の中にも「報告は速やかに行うべき」という強い基準があるため、心が大きく揺さぶられます。

 

結果として「できない自分はダメだ」という自己否定に結びついてしまいます。」

 

● 家庭内でのプレッシャー

 

家族から「もっと家事をちゃんとやって」と指摘されただけで、過剰に罪悪感を抱く場合もあります。

 

あるいは、「自分は家事を十分にやっていない」という認識が自己否定につながることもあるでしょう。


その背景には「家庭を完璧にこなすべき」という自分自身の価値観が潜んでいる可能性が考えられます。

 

これは相手の指摘が強いかどうかにかかわらず、自分自身が持つ「理想像(べき論)」 によって自らを責めてしまうのです。

 

●  誰からも責められていないのに責めてしまう

 

実は、これが一番多いパターンではないでしょうか?

 

先述した内容と比べてさらに厄介なのは、他人から何も言われていなくても「本当はもっとできていなければならない」と自分で自分を追い込んでしまうことです。


これは「内なる批判者」とも呼ばれ、社会で身につけた「べき論」や「~でなければなない」が心の中で自動的に働いてしまう現象です。

 

2-2.なぜ「べき思考」はつらさを生むのか

 

心理学的には、こうした「べき思考(must thinking)」は認知の偏りの一つとされています。


「~すべき」「~でなければならない」といった極端な考え方は役に立つ一面もありますが、自分に過剰なプレッシャーを与え、心の柔軟さを奪うという側面も持っています。

 

その結果…

 

✔自己否定が強まる

✔他人からの言葉を過大に受け止める

✔不安や怒りといった感情に支配されやすくなる

 

…といった悪循環につながってしまうのです。

 

3.セルフケアの第一歩は「気づくこと」

 

 

では、「内なる批判者」から自分を守るにはどうすればよいのでしょうか?

 

ここからは、セルフケアの観点からお伝えしたいと思います。


3-1. 内なる批判者に気づく

 

責められた記憶が頭から離れないとき、多くの方は「相手の言葉のせいだ」と考えがちです。


しかし実際には、「自分の中に自分を責める声」が存在している場合があります。


「私はなんてダメなんだ」

「本当に不注意だった」

 

…などの内なる声が、相手の言葉と重なり、苦しみを長引かせているのです。

 

そのため、まずは、その声に気づくことがセルフケアの第一歩です。


「今、私は相手に言われたことを思い出して、自分で自分を責めているな」と認識できるだけで、心の重荷が少し軽くすることができます。

 

3-2. メタ認知で自分を客観視する

 

内なる批判者に対する気づきというものは、ある種自分自身を俯瞰してみるという視点が大切です。

 

心理学では、この「自分の中にある声に気づく」力をメタ認知と呼びます。


メタ認知を使うと、自分の思考や感情をまるで「スクリーンに映し出された映像」のように客観的に眺めることができます。

 

例えば…

 

✔「私は今、怒りにとらわれているな」

✔「不安が強くなってきているけれど、これは心の反応だな」

 

…と一歩引いた視点を持つだけで、感情に飲み込まれにくくすることができるようになります。

 

3-3. 日常でできるセルフケアの実践法

 

では実際に「気づく」チカラを育てるための方法をいくつか紹介します。

 

● 呼吸に合わせて気づく


方法はシンプルで、深呼吸を行い、その際に「吸っている」「吐いている」と言葉にしてみるというものです。

 

これだけでも「内なる批判者」からの巻き込まれを防ぎ、「今ここ」に注意を戻すことができます。

 

● 書き出す

 

個人的には、この方法が一番簡単かもしれないと思っています。


責められた記憶や、自分を責める声を紙に書き出すことで、頭の中の混乱を整理できます。

 

書き終えたら「これは心の声のひとつにすぎない」と見直すことで、セルフケアの効果が高まります。

 

● 声に名前をつける


「私を責める声」に、例えば「批判くん」などの名前をつけると、自分自身と切り離して観察しやすくなります。

 

3-4. 気づくことが「回復」の第一歩

 

感情や思考を消そうと考えるのは自然なことです。

 

しかし、感情や思考を消そうとすると、実はかえって強くなってしまうのです。


そのため、「今、自分はこう感じている」と気づくことは、感情を否定せずに扱うセルフケアの基本となります。

 

責められた経験で苦しいときは、まず「自分の中に責める声があること」に目を向けてみてください。


それは、心を守り、自分を理解していくための確かな一歩になるでしょう。

 

内なる批判者に巻き込まれないように、丁寧に自分自身をケアしてくださいね

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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