パーソナリティ障害とは~10種類の特徴と支援の視点~
2025/09/24
みなさん、こんにちは。
神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。
皆さんの中には「パーソナリティ障害」という言葉になじみのあるかたも多いかと思います。
パーソナリティ障害とは、思考や感情、行動のパターンに偏りがあり、それが日常生活や人間関係に強い影響を与えてしまう状態を指します。
以前は「人格障害」と呼ばれていましたが、現在ではより中立的な表現として「パーソナリティ障害」が用いられています。
大きな特徴は、柔軟に物事に対応することが難しく、強いこだわりや傷つきやすさを持つ点です。
そのため、ちょっとした冗談や指摘を「悪意」と捉えてしまうことも少なくありません。
そこで今回は、「そもそもパーソナリティ障害って何?」という観点からお伝えしたいと思います。
1.パーソナリティ障害の分類~A群・B群・C群の特徴~

パーソナリティ障害は、その表れ方や行動の傾向によって、大きく A群・B群・C群 の3つに分けられます。
これは、症状の特徴や人間関係の持ち方に基づいた整理であり、それぞれ異なる生きづらさを抱えることになります。
1-1.A群~奇妙で風変わりな特徴をもつタイプ~
A群は、周囲から「独特」「理解しづらい」と見られることが多いグループです。
考え方や行動に奇妙さがあり、時に統合失調症と似た症状が見られるのが特徴です。
● 主な特徴
✔人を信頼することが難しい
✔人との関わりを避け、孤独を好む
✔現実離れした考えや迷信を強く信じやすい
✔含まれるタイプ
→妄想性、シゾイド、統合失調型
この群に属する人は、自分では「問題」と感じにくいことが多く、そのため治療や支援につながりにくい傾向があります。
1-2.B群~感情的・衝動的な特徴をもつタイプ~
B群は、感情の起伏が激しく、時に衝動的な行動に走ることが特徴です。
そのため、自分自身だけでなく、周囲の人との関係にも波乱が生じやすいグループです。
● 主な特徴
✔感情をコントロールすることが難しい
✔他者との関係が不安定になりやすい
✔注目や称賛を強く求める
✔共感の欠如やルールを軽視する行動が見られることもある
✔含まれるタイプ
→境界性、演技性、自己愛性、反社会性
この群に属する方は、自分でも苦しみを感じやすく、衝動的な行動や人間関係のトラブルをきっかけに支援を求める場合があります。
1-3.C群~不安や恐怖が強いタイプ~
C群は、不安や恐れに支配されやすく、「失敗したらどうしよう」「人から嫌われたらどうしよう」という思考に縛られる傾向が強いグループです。
日本の文化とも相性が高いとされ、比較的よく見られるタイプです。
● 主な特徴
✔批判や失敗を強く恐れる
✔他者に依存しやすく、自分で決断できない
✔完璧さや秩序にこだわりすぎて柔軟に対応できない
✔含まれるタイプ
→回避性、依存性、強迫性
この群に属する人は、自分を責めやすく、強い不安から人間関係や日常生活に困難を抱えやすいといわれています。
1-4.まとめ
パーソナリティ障害は A群・B群・C群 に分類され、それぞれが異なる特徴を持っています。
A群:奇妙で風変わりな思考や行動
B群:感情や衝動の強さ
C群:不安や恐れに縛られる傾向
いずれの群においても共通しているのは「本人も苦しみを抱えている」という点です。
早期に理解と支援につながることで、生きづらさを和らげることが可能になります。
2.パーソナリティ障害を理解する第一歩~A・B・Cの詳細

人は誰しも「自分らしい考え方や行動のパターン」を持っています。
これを心理学では「パーソナリティ(人格)」と呼びます。
パーソナリティそのものは悪いものではありませんが、あまりに偏ってしまうと人間関係や生活に困難を抱えることがあります。
この状態を「パーソナリティ障害」と言います。
誤解されやすいのは、パーソナリティ障害が「異常な人」を指すのではなく、誰もが持つ個性の延長線上にあるということです。
ここでは、診断基準にもとづき整理されている 3つのグループ(A群・B群・C群) について分かりやすく紹介します。
2-1.A群:風変わりな思考と行動
A群は、周囲から「奇妙」「理解しづらい」と見られることが多いグループです。
社会的な関わりを築くのが難しく、独特の考え方や行動を示します。
以下、A群に属するパーソナリティ障害です。
● 妄想性パーソナリティ障害
他者への根強い不信感が特徴です。
根拠がなくても「裏切られるのでは」「だまされるのでは」と常に疑いの目を向けます。
悪意のない冗談や些細な指摘も「攻撃された」と受け取ってしまうことがあり、人間関係がぎくしゃくしやすい傾向にあります。
● シゾイドパーソナリティ障害
人との関わりを求めず、孤独を好みます。
友人や恋人関係を築くことに関心が薄く、趣味や仕事にも喜びを感じにくいのが特徴です。
「感情の平板さ」と言われるように、周囲からは淡々としている印象を持たれることが多いです。
● 統合失調型パーソナリティ障害
奇妙な信念や思考を持ち、迷信や第六感を強く信じる傾向があります。
そのため生活に支障をきたすこともありますが、一方で常識にとらわれない独創的な発想をするため、研究や芸術の分野で成果を出す方もいます。
2-2.B群:感情と衝動の強さ
B群は、感情が激しく揺れ動き、衝動的な行動に走りやすいのが特徴です。
本人だけでなく、周囲も巻き込むトラブルに発展しやすい傾向があるため、ある意味「分かりやすいパーソナリティ障害」ということもできます。
では、具体的に見ていきましょう。
● 境界性パーソナリティ障害
他人に見捨てられることを強く恐れ、人間関係が不安定になりやすいです。
気分が急激に変わり、時には自傷行為や強い怒りを示すこともあります。
感情の波に飲み込まれやすく、自分でもコントロールが難しい状態が続きます。
● 演技性パーソナリティ障害
「注目されること」に大きな価値を置きます。
外見や言動を強調して人を惹きつけようとしますが、注目されない状況では落ち着けません。
人間関係において表面的に華やかに見えても、内面の安定を欠きやすいのが特徴です。
● 自己愛性パーソナリティ障害
自分を「特別な存在」と捉え、周囲からの称賛を強く求めます。
一方で共感性に乏しく、他人の気持ちを理解することが難しい傾向があります。
外側は自信に満ちて見えますが、内面には深い不安や脆さを抱えていることもあります。
● 反社会性パーソナリティ障害
他者への共感が欠けており、衝動的に攻撃や違法行為を繰り返すことがあります。
人を利用したりだましたりする行為を平気で行い、しばしば社会的な問題につながります。
2-3.C群:不安と恐れに縛られるタイプ
C群は、不安や恐怖が強く、自己否定的な傾向が見られるグループです。
「人にどう思われるか」「失敗したらどうしよう」という考えに縛られやすいのが特徴です。
具体的には、以下のものに分類できます。
● 回避性パーソナリティ障害
批判や拒絶を極端に恐れるため、人との関わりを避ける傾向があります。
劣等感が強く「自分は他人より劣っている」と感じやすく、安心できる場所以外では人間関係を築くのが難しくなります。
● 依存性パーソナリティ障害
自分で判断することが苦手で、過度に他人に依存してしまいます。
見捨てられる不安から、相手の意見に従い、本音を言えなくなることが多いのが特徴です。
● 強迫性パーソナリティ障害
秩序や完璧さに強くこだわります。
責任感が強い一方で柔軟に対応するのが難しく、自分や周囲に過剰な基準を課してしまうことがあります。
そのため、達成感を得られずに生きづらさを抱えることがあります。
まとめ
パーソナリティ障害は「本人の性格が悪い」ということではなく、偏った思考や行動のパターンによって生じる「心の状態」です。
大切なのは、批判ではなく理解の姿勢です。
早期に専門的な支援を受けることで、生きづらさは軽減され、より豊かな人生を送る可能性が広がります。
もし、生きづらさがあるなら、なるべく早くケアを受けてください。
そうすることで、より毎日が生きやすくなっていくでしょう。
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この記事の執筆者
駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)
心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。
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