自信が育つ「自分の分を引き受ける」という思考法
2026/01/10
.png)
みなさん、こんにちは。
神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。
「もっと自信を持ちたい」
多くの方が自己肯定感の低さに悩み、そして自信をつけたいと願っています。
では、自信はどこから来るのかといえば「自分で自分の舵を取れている感覚」によって育ちます。
そこで役に立つのが、ここでいう 「自分の分を引き受ける」 という視点です。
もちろん、これは「全部ひとりで抱える」という話では決してありません。
これは、「自分でコントロール可能な範囲でコントロールを『引き受ける』」という感覚です。
つまり、自分が動かせる部分を見つけて、その範囲だけ引き受けるという積み重ねが、自信の土台になっていきます。
そこで今回は、自信をつけるための「引き受ける」という思考法についてシェアしたいと思います。
1.自信がない方が陥る悪循環
.png)
私たちの脳には生存本能と言える性質を持っており、まず「安全である」ということを最優先にします。
そのため、自信がないという状態は「安全ではない」と脳が判断します。
その結果、人は「まず確信がほしい」「安全が確認できてから動きたい」という姿勢になりやすくなります。
1-1.脳が作る「安全のルール」
この時点で脳の中では、次のような「安心のルール」が作られます。
✔決めない=傷つかない
✔動かない=失敗しない
✔様子を見る=損をしない
これは、安全を最優先にする脳の性質を考えると当然のことです。
そしてこうした言動は短期的には、不安や恐怖を回避できるという結果をもたらします。
しかし同時に、行動の機会が減っていき、その期間が長くなるほど…
✔「できた」「対処できた」という経験が増えない
✔小さな成功や改善の手応えが得られない
✔やれば進むという感覚が育たない
という結果に至ってしまいます。
その結果、ますます「自分は動けない」「自分には能力がない」という印象が強まり、次の行動がさらに難しくなるんでsね。
つまり…
自信がない → 動けない → 経験が増えない → 自信が育たない → さらに動けない
という悪循環の中にハマってしまいます。
この悪循環の厄介な点は、本人にとっては「慎重に検討している」「失敗を避けている」感覚があるのですが、実際には自信を育てるために必要な経験のチャンス、つまり自信の種になる「成功体験」が減っていくことです。
1-2.「自分の分を引き受ける」とは何か
こうした悪循環から抜け出すために有効な方法とは「引き受ける」という姿勢です。
この「引き受ける」というもののポイントは、非常にシンプルであり、以下のようにまとめることができます。
人生の出来事すべてを背負うのではなく、「自分が動かせる領域」だけを引き受ける。
ここで重要なのは、何を引き受けることができて、何を引き受けることができないのかを明確にすることです。
別の表現をすると、「コントロール可能な領域」と「コントロール不可能な領域」に分けるということになります。
例えば、「仕事の結果すべて」ということになると、結果はコントールできませんから引き受けることは難しいですよね。
しかし、「その日にできる仕事の段取り」はコントロールが可能なので引き受けることができます。
同様に「他人の機嫌」はご本人の問題ですので、コントロールできません。
しかし、「自分の伝え方や自他の境界線を明確にする」ということはコントロールができるので引き受けやすい領域です。
個々でのコツは、「引き受けられる単位」を小さくするほど、現実的になり、動ける確率が上がるということです。
そして動けた経験が種や肥料になり、自信がそだっていくんですね。
1-3.「引き受ける=抱え込む」ではない
ここで誤解されやすい点を強調しておきたいと思います。
自分の分を引き受けることは、何でも一人でやることでも、また抱え込むことでもありません。
先ほど「コントロール可能な領域か否か」という観点でお伝えしましたが、変えられないもの(他人の感情、過去、未来、理不尽な環境)まで引き受けてはいけないんですね。
引き受けるのは、あくまで自分が動かせる範囲だけです。
その線引きができるほど、心は安定しやすくなります。
2.自信を育てる「引き受けポイント」7領域
自信が持てない状態だと、気づかないうちに生活のいくつかが「流れ任せ」になりやすくなります。
そのため、先述したように「自分でかじを取っている感覚=引き受ける」ということが大切になります。
とはいえ、決して「コントロールマニア」になるものではありませんし、またこれも繰り返しになりますが決して「抱え込み」を意味するものではありません。
自分がコントールできる範囲だけ、少しだけ「引き受ける」という感覚です。
そして、次の7領域のうち、どれか1つでも「自分で決めた感覚」が戻ると、自信は育ちやすくなります。
2-1.「引き受ける」7つの領域とは?
では、自信を育てるために何を育てたらよいのでしょうか?
具体的には、以下の7つになります。
(1)選択:何を選び、何を選ばないか
→具体例:今日は「やる・やらない」を1つだけ決める
→ただ、迷いが多いときや判断材料が不足しているときは、「選ばない」を決めるのも立派な選択の1つです。
(2)時間:何に時間を使い、何を後回しにするか
→具体例:優先度の低いことを「保留」にする
→自信が弱っている日は、時間の使い方が散漫になりやすいので、「やらないことを決める」ということで削ることが効きます。
(3)行動の領域:今日できる小さな行動を決める
→具体例:「5分だけ」「1個だけ」「まず着手だけ」
→行動は自信を育てる最良の「材料」になります。そして、決して大きくなくて十分です。
(4)体調管理の領域:睡眠・食事・休息の「最低ライン」を守る
→具体例:寝る前のスマホを10分短くする、温かい飲み物を1杯飲む
→これはセルフケアという観点でも重要ですよね。体調そのものが低下すると、思考も気分も引きずられますので、自信も揺らいでしまいます。
(5)人との関係の領域:会う・会わない、頼る・頼らないの線引き
例:今日は「会わない人」を1人決める、返信を遅らせる
人間関係は近すぎても遠すぎても消耗するため、適温な調整が必要となります。
(6)伝え方の領域:言い方・タイミング・確認のしかた
→具体例:「結論→理由→お願い」を短く言う
→伝え方は、ある意味「定型化」しておくと非常に便利であり、かつ相手よりも自分の安心を守るための技術として有効です。
(8)意味づけの領域:結果だけで自分の価値を決めない
→具体例:「できた・できない」より「やった・向き合った」を数える
→これは本当に重要で、多くの方は行動の結果によって自信の有無を推し量ります。しかし結果そのものはコントロールできないため、むしろ「行動」に着目することが必要であり、また有効です
2-2.ミニワーク:いま一番弱っている「1領域」だけ取り戻す
では、自信を取り戻すために必要な「引き受けるワーク」をご説明しますね。
まず、紙かメモアプリに、次の順で書いてみてください。
①いま一番しんどい領域はどれ?(上の7つから1つ)
→しんどい領域から始める意義は、そうした領域で活動をしたということが成功体験につながりやすいからです。
②その領域で、いま起きていることを一言で書く
→例えば、「時間が散らかってる」「選べない」「体調が崩れてる」というものです。
③今日できる「最小の引き受け」を1つ決める
→例えば、「今日はAをやるけどBは保留にする」、「10分間だけ着手する」といったものです。
→コツは、とにかく小さいものからを引き受けるというものです。
④チェック欄を作り、チェックを入れる
→できた(○)、できなかった(✖)(△でもOK)
→△でも、「できていないことに気づけた」ということも大きな意味を持ちます。
→最初はできなかったが多いものですが、全く問題ありません。次第に△や〇が増えていくというプロセスこそが自信につながります。
● コツ
「全部やろう」とすると苦しくなります。
そのため、いま一番弱っている領域のうちの1つだけで十分です。
ただ、可能な限り習慣化することをお勧めします。
習慣化し小さく引き受ける回数が増えるほど、「自分で動かせた感覚」が戻り、自信はしっかりと育ってきます。
コントロールができるという感覚、舵を取っているという感覚は、「自分は無力ではない」という情報を脳に送ってくれます。
そして、その結果自信が育っていきます。
まずは小さな「引き受け」から始めてくださいね。
----------------------------------------------------------------------
こころのケア心理カウンセリングRoom
兵庫県芦屋市浜芦屋町1-27 サニーコート浜芦屋302号
電話番号 : 090-5978-1871
兵庫でメンタルケアを実施
----------------------------------------------------------------------
この記事の執筆者
駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)
心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。
プロフィールはこちら
.png)


