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「治った後」が大切!うつ病の治療と再発予防のアプローチとは~神戸市、芦屋市、西宮市のカウンセリングの実例より~

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「治った後」が大切!うつ病の治療と再発予防のアプローチとは

「治った後」が大切!うつ病の治療と再発予防のアプローチとは

2025/04/27

みなさん、こんにちは。

神戸市や芦屋市、西宮市などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

私たちの心は、気づかないうちに疲れをため込み、知らず知らずのうちに限界を超えてしまうことがあります。


うつ病は、そんな心の悲鳴が形を変えて現れたものといえるでしょう。

 

しかし、うつ病は、決して「治らない病気」ではありません。


適切な治療とサポートを受けることで、回復への道を着実に歩むことができます。

 

そこで今回のブログでは、うつ病の研究に基づき、うつ病の効果的な治療法と再発予防について詳しくお伝えします。

 

1.うつ病とは?~その再発リスクと影響~


うつ病(大うつ病性障害、あるいは気分障害の一種)は、単なる「気分が落ち込んだ状態」とは本質的に異なります。


一時的な憂うつ気分とは違い、うつ病は脳内の神経伝達物質の不均衡や、ストレス応答システムの異常、遺伝的要因、環境要因などが複雑に絡み合って生じる「病理的な状態」です。

 

この疾患の大きな特徴は、その「持続性」と「再発リスクの高さ」にあります。


うつ病は、適切な治療を受けない場合、数か月から数年以上にわたって症状が続くこともあり、さらに一度寛解しても、相当な割合で再発する傾向があることが知られています。

 

実際に、科学的研究では次のような事実が明らかになっています。

 

✔うつ病を経験した方の約50〜85%が、生涯に2回以上のエピソードを経験する

✔最初のエピソード後に再発するリスクは非常に高く、再発のたびにその間隔が短くなる傾向がある

 

また、特に注意すべきなのは、「軽度な残存症状」が再発リスクを大きく高めるという点です。


たとえ一時的に症状が軽くなったとしても、完全に回復していない場合、次のエピソードが起こる確率が格段に高くなります。

 

うつ病が与える影響は、本人の精神的苦痛だけにとどまりません。


例えば、以下のようなさまざまな領域に悪影響を及ぼします。

 

✔職場でのパフォーマンスの低下

✔社会的な孤立感や人間関係の悪化

✔身体的健康問題(睡眠障害、慢性疼痛、免疫機能の低下など)

✔自己評価の低下や無力感の増大

 

こうした影響は、時間が経つほど本人の「自己効力感(自分にはできるという感覚)」を奪い、さらなる悪循環を引き起こす原因にもなり得ます。

 

だからこそ、うつ病においては「症状が消えたら終わり」ではなく、再発を防ぎ、長期的な回復を支えるための継続的なケアと予防的アプローチが不可欠なのです。

 

2.うつ病の治療法~薬物療法と心理療法~


2-1.薬物療法


抗うつ薬(SSRI、SNRI、三環系抗うつ薬など)は、うつ病治療の第一選択肢として広く使われています。


これらは多くの方に効果がありますが、服薬を中止すると再発リスクが高まることが知られています。


つまり、「薬だけで完治」というよりも、継続的なフォローが必要なのです。

 

2-2.心理療法


薬物療法と並び、認知行動療法(CBT)や対人関係療法(IPT)も高い有効性が示されています。

 

● 認知行動療法(CBT)


認知の歪み(例:「自分は価値がない」)を修正し、現実的で柔軟な考え方を育てるアプローチ。


特に、治療後も効果が持続しやすいとされ、再発予防にも効果が認められています。

 

● 対人関係療法(IPT)


対人関係の問題(喪失、対立、ライフステージの変化など)に焦点を当て、解決を促す治療法です。


社会的スキルの向上にもつながり、生活の質(QOL)を高めることができます。

 

3.再発予防の重要性~「治す」だけではない~


うつ病において、「症状が一旦治まったら治療終了」という考え方は、非常に危険です。


実際、うつ病は「治癒と再発」を繰り返しやすい性質を持っており、回復後も油断せず、継続的なサポートと予防的ケアを続けることが不可欠だと、近年の精神医学研究では繰り返し強調されています。

 

このため、うつ病の治療では「急性期の症状改善」だけでなく、回復後の継続治療、すなわち「再発予防」を目的とした治療がとても重要なステップとなります。

 

特に、以下のようなケースに該当する場合には、長期的なフォローアップが強く推奨されています。

 

● 過去に3回以上、うつ病エピソードを経験したことがある場合


うつ病エピソードを繰り返すたびに、次回の発症リスクは高まる傾向にあります。

 

経験回数が増えるほど、より慎重な再発防止策が必要です。

 

● 慢性的なうつ病(持続性抑うつ障害)を抱えている場合


症状が持続的に続く場合、いわゆる「治った」「ぶり返した」といった明確な区切りがつきにくくなり、症状の波を抑えるために長期的なサポートが求められます。

 

● 双極性障害の診断がある場合


双極性障害においては、うつ病相だけでなく、躁状態や軽躁状態も交互に出現します。気分の波を安定させるためには、特に計画的な継続治療が必要不可欠です。

 

さらに、今回参照した研究でも、継続的な治療が新たなうつ病エピソードの発症リスクを有意に低下させることがエビデンスに基づいて報告されています。

 

具体的には…

 

✔回復後も最低6か月以上の継続治療が再発防止に有効

✔認知行動療法(CBT)などの心理療法を並行して行うことで、再発率をさらに下げることが可能

✔継続的な服薬も、再発防止に大きな効果を持つことが示されています

 

このように、「うつ病は症状が良くなったら完了」という一時的な見方ではなく、「長い目で、生活と心の安定を支える」アプローチが極めて大切なのです。

 

また、心理療法は薬物療法と併用することで、さらに効果が高まることがわかっています。

 

最後に


✔うつ病は再発しやすい疾患であり、治療だけでなく再発予防までを視野に入れた支援が重要

 

✔抗うつ薬、認知行動療法(CBT)、対人関係療法(IPT)がエビデンスのある効果的な介入

 

✔継続的なサポートにより、生活の質(QOL)の向上と、将来の再発リスク低減が可能

 

うつ病と向き合うことは、決して「弱さ」ではありません。


「どうぞ安心してください」。回復への一歩を、今ここから踏み出していきましょう。

 

参考論文

TREATMENT AND PREVENTION OF DEPRESSION

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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