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うつ病の治療と予防~神戸、芦屋、西宮のカウンセリングより~

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うつ病の治療と予防~薬と心理療法の効果を最大限に活かす方法~

うつ病の治療と予防~薬と心理療法の効果を最大限に活かす方法~

2025/09/23

みなさん、こんにちは。

神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

さて、「うつ病の症状は薬で改善したのに、しばらくするとまた落ち込んでしまう…」

 

このような声は臨床現場でも少なくありません。

 

うつ病は一度改善しても再発しやすい性質を持っているため、「治療の始まりから予防を意識する」ことがとても大切です。

 

今回参考にする研究論文は、Cuijpersらによる系統的レビューです。

 

この研究では、うつ病の治療と予防に関する数多くのエビデンス(科学的根拠)をまとめ、薬物療法と心理療法それぞれの効果、さらに両者を組み合わせる意義が示されています。

 

そこでこのブログでは、その内容を踏まえて、臨床での実践やセルフケアにどう活かせるかをお伝えしたいと思います。

 

1.論文が示す「治療と予防」のポイント

 

 

さて、うつ病の治療に対して薬物療法と心理療法はどのような関係なのかを、まずご説明したいと思います。

 

ただ、中には「薬物療法には抵抗があるので、お薬を飲みたくない」という方もおられるかと思います。

 

私は薬物療法に対しては万能ではないけれども、きちんとした効果があると思っています。

 

しかし、結局副作用しか出なかった、あるいは先述したようにお薬を飲みたくないという方もおられることでしょう。

 

そのため、薬物療法は推奨するけれども、薬物療法を受けたくないという方の意思も尊重されるべきであるというのが私の立場だとお考え下さい。

 

1-1.薬物療法の役割

 

薬物療法は、うつ病治療において急性期の症状改善を支える中心的な手段です。

 

抗うつ薬(MAO阻害薬、三環系、SSRIなど)は脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリンなど)の働きを調整し、抑うつ気分、意欲低下、不眠、焦燥感などを改善することが期待できます。

 

また近年は、新しいタイプの薬剤が登場し、複数の神経伝達物質に同時に作用することで、幅広い症状にアプローチできるようになっています。

 

これにより…

 

「気分が上がらないだけでなく、エネルギーが湧かない」

「集中力が出ない」

 

…といった多様な困難に対応しやすくなりました。

 

ただし薬の役割はあくまで症状を和らげる「土台」をつくることです。

 

つまり服薬によって気分が改善しても、生活の中の行動パターンや考え方、生きづらさ、対人関係の問題までは直接変えてくれません。

 

ここに心理療法を併用する意味が出てきます。

 

1-2.心理カウンセリングの役割

 

心理カウンセリングの役割は、薬物療法が作る「症状改善の土台」に、生き方や考え方の整え直しを重ねることにあります。

 

うつ病の背景には、ストレスの受け止め方、人間関係の葛藤、自己評価の低さ、生活リズムの乱れなど、個々に異なる心理社会的要因が関わっています。

 

そのため、これらの問題を解決しないとうつ病のケアや症状の改善にはむつび付きません。

 

しかし、薬物療法だけではこれらの要因には十分に働きかけられません。

 

そこで心理カウンセリングは、次のような意義を持ちます。

 

● 再発予防の力を育てる

 

気分の落ち込みやストレスへの対処方法を言語化・整理することで、再発のサインに早く気づけるようになります。

 

● 自己理解と自己受容を深める

 

「自分は弱いからうつになった」という誤解を解き、病気を正しく理解し、自分を責めすぎない姿勢を育てます。

 

こうすることによってうつ病に対する見方が変わり、それが結果としてうつ病の緩和に繋がります。

 

● 生活の再構築を支援する

 

睡眠、食事、活動量といった生活習慣を調整する工夫を一緒に考え、日常の安定を取り戻します。

 

これがうつ病のケアや症状の緩和に非常に役に立ちます。

 

● 人とのつながりを支える

 

うつ病になると、大なり小なり人間関係にも影響を与えます。

 

家族や職場など周囲との関係での困難を整理し、安心できる関係づくりの方法を見つけます。

 

つまり、心理カウンセリングは「症状を軽くする」という意義を持ちますが、それにとどまらず「その人が再び自分らしい生き方歩んでいける」ようにするためのサポートなのです。

 

2.認知行動療法のうつ病に対する効果

 

次に、心理療法がうつ病に対してどのような効果や役割を持つのかということについて、私の専門である認知行動療法の視点からお伝えしたいと思います

 

2-1. 急性期における効果

 

認知行動療法は、うつ病の急性期において、気分の落ち込みや無気力感を軽減する有効な治療法として位置づけられています。

 

薬物療法が脳内の神経伝達物質を調整して症状を和らげるのに対し、認知行動療法は「思考と行動のパターン」に直接アプローチします。

 

具体的には…

 

✔「どうせ自分にはできない」「価値のない人間だ」といった自動思考を明確にし、その偏りを修正することで気分を改善。

✔行動を少しずつ増やす「行動活性化」によって、楽しみや達成感を取り戻し、抑うつの悪循環を断ち切ります。

 

こうした取り組みは、症状の改善スピードを高め、社会生活への復帰を後押しする効果があります。

 

2-2. 治療終了後の再発予防

 

認知行動療法の大きな強みは、治療終了後も効果が続きやすいことです。

 

これは、認知行動療法が「症状を抑える」だけでなく、再発を防ぐための具体的なアプローチを身につけられる点にあります。

 

例えば…

 

✔気分が落ち込みやすい場面を予測し、早めに対処する「セルフモニタリング」。

✔ネガティブ思考が強まったときに、自動的に反応するのではなく、柔軟に考え直すスキル。

✔日常生活に「小さな楽しみ」や「自己管理の習慣」を取り戻す工夫。

 

これらは、治療が終わっても自分自身で活用できるため、「再発しにくい心の土台」を作ることにつながります。

 

2-3. 心理カウンセリングとしての意義

 

心理カウンセリングの現場では、認知行動療法は単なる技法ではなく、「うつ病と向き合い、回復力を高めるプロセス」として機能します。

 

具体的には…

 

✔うつ病を抱えている方が自分の考え方や行動パターンを理解する手助けをする。

✔自己否定に偏っていた視点を、現実的かつ柔軟な視点へと広げる。

✔「自分は回復できる」「工夫しながら生活できる」という自己効力感を育てる。

 

これらの効果は、薬物療法だけでは得られにくい「考え方や生活面からのうつ病に対するケアのアプローチ」や「再発予防の力」につながります。

 

2-4.心理カウンセラーの視点

 

薬物療法は症状を軽くする「対処療法」として有効ですが、それだけでは再び同じパターンに陥るリスクがあります。

 

それに対し認知行動療法は、症状改善から予防へとつなげる橋渡しの役割を果たします。

 

心理カウンセリングの場で認知行動療法を実践していくことは…

 

✔「なぜ落ち込むのか」を理解する

✔「どう対応すればいいか」を学ぶ

✔「自分でもできる」という自信を持つ

 

…というプロセスを通じて、安心して回復への道を歩める支えになります。

 

3.両者の組み合わせの意味

 

 

薬物療法と心理カウンセリング(心理療法)は対立するものではなく、補い合う関係です。

 

薬物療法:症状を軽減し、心の回復に必要な「余裕」を作る

心理カウンセリング(心理療法):考え方や行動、人間関係のパターンを変え、再発を防ぐ

 

つまり、薬が「雨をしのぐ屋根」を作り、カウンセリングが「その家を長持ちさせる設計と日々の手入れ」をするような役割分担だと考えると分かりやすいでしょう。

 

今回参照にした研究論文が示しているのは、うつ病の治療は症状改善で終わりではなく、その先の予防を見据えた継続が重要だということです。

 

薬物療法で症状を和らげ、心理療法で生活に活かす力を育てる…。

 

その両輪があって初めて、再発を防ぎ、安心した日常を取り戻すことができます。

 

心理カウンセラーとして強調したいのは、「良くなったから大丈夫」と思った瞬間が最も再発リスクが高いということです。

 

治療を継続し、セルフケアやサポートを取り入れることが、長期的な回復への大切なステップになります。

 

ぜひ、ご自身に必要なケアを行い、うつ病を乗り越えてくださいね。

 

参考論文

Treatment and Prevention of Depression

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電話番号 : 090-5978-1871

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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