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不安の原因と対処法~神戸、芦屋、西宮のカウンセリングより~

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不安を止まらなくする「自分への思い込み」

不安を止まらなくする「自分への思い込み」

2026/05/02

みなさん、こんにちは。

神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

心理臨床の中で不安に悩む方は多く、そして不安が慢性的に続いている方や、その不安の強度が強い方も珍しくありません。

 

こうした状態は、性格の問題にしたり、あるいは不安を無理に消そうとするほど悪化しやすいのが特徴です。

 

それよりも、思考の「前提」が厳しすぎるために、不安が増幅しているケースが多いと言えるでしょう。

 

不安や心配が強いときに、少なくない方が「ポジティブに考える」ということをされますが、残念ながら、そのアプローチは率直に申し上げて効果はかなり限定的です。

 

それよりも自意識(=自分の重要度を盛りすぎる感覚)のふくらみを少し小さくすることが有効です。


「自分のミスは致命的」「周りは常に自分をジャッジしている」「物事は自分の思い通りになるはず」などの前提が緩むと、ネガティブ思考は「現実の範囲」に戻りやすくなります。

 

これは「楽観」ではなく、俯瞰(客観化)して整えるアプローチです。

 

そこで今回のブログは、不安や心配性をどのように扱えばよいのかをシェアしたいと思います。

 

1.不安が再点火しやすい方とは?~自意識の「ふくらみ」を整えて、脳の危険判定を落ち着かせる~

 

 

不安が強いとき、頭では「考えすぎだ」と分かっていても止まりません。

 

これは意志の弱さではなく、脳が安全のために「危険判定」を繰り返す状態になっているからです。

 

そこで、ここでは不安を強めやすい思い込みのパターンを整理し、マインドフルネスと認知行動療法(CBT)で前提を現実サイズに戻す具体手順をまとめます。

 

1-1.不安を強める4つの前提のパターン

 

不安が長引くとき、背景に次のような前提が入りやすくなります。

 

ここで言う前提は「性格」ではなく、ストレスが高い時期に起こりやすい「思考のクセ」とお考えてください。

 

① 物事は自分の思い通りに進むはず

 

私たちは何か物事を進める場合、どこかで「上手く行くはずだ」という前提を持ちがちです。

 

そのため計画通りにいかないだけで「おかしい」「失敗だ」と感じ、不安が跳ね上がります。

 

本来、現実は偶然や外部要因でブレるものですが、この前提が強いと「想定外=危険」として処理されやすくなります。

 

② 他人は常に自分を厳しく評価している

 

他人の評価が気になる、つまり他人に評価基準を置いてしまうと、会話やメールの小さな反応が、すべて低評価の証拠に見えてしまいます。

 

結果として、常に他人の目を気にする必要が高くなり、身体の緊張が抜けにくくなります。

 

その緊張が続くほど、脳は「危険が続いている」と判断し、不安が維持されやすくなります。

 

③ 自分のミスは周囲に大きな悪影響を与えてしまう

 

これは責任感の強い人ほどはまりやすい前提です。

 

小さなミスが「取り返しのつかない損害」に見え、過剰な確認や謝罪、準備に追い込まれます。

 

確かに仕事上、ミスはないに越したことはありませんし、業務等の中には失敗が許されないものもあるでしょう。

 

しかし、そうしたケースは多くの場合、例外的なものであり、全てに当てはめるべきものではありません。

 

そして不安を下げるための行動(例えば確認行動)が増えるほど、逆に不安の存在が強化されやすいという逆説的な問題が生じます。

 

④ 活躍している人と自分を比べ続ける

 

比較は一時的に刺激になりますが、自己攻撃に変わると話しは違ってきます。

 

「相手はできているのに自分は…」という結論が、行動の意欲を奪い、先延ばしや回避を増やし、結果的に差が開いたように感じる悪循環に入りやすくなります。

 

ここで大事なのは、「そう考えるのが悪い」のではなく、その比較という前提が強いほど脳が危険判定を繰り返してしまう点です。

 

前提が変わらない限り、安心材料を集めても「穴埋め」になりやすく、不安が再点火しやすくなります。

 

1-2.自意識の「ふくらみ」が大きいと、何が起きるか

 

不安が強い時期は、自意識(=自分の重要度や影響力を盛りすぎる感覚)がふくらみやすくなります。

 

自意識…と言われても、ちょっとピンときませんよね。

 

ここでいう自意識とは、「自分のことが頭の中で大きくなりすぎている状態」のことです。


具体的には、他人の目・自分の評価・自分のミスの影響が必要以上に気になり、注意がそこに張り付いてしまう状態を指します。

 

その不安と自意識が結びつくと、次の3つがセットで起きがちです。

 

① 自分の出来事を過大評価する

 

小さな失敗が「致命的」「終わり」に見えます。

 

これは悲観というより、危険を見逃さないために脳が問題を拡大解釈している状態です。

 

② 他者の視線を過大評価する

 

相手の沈黙、短い返信、表情の変化が「否定された証拠」に見え、心身が警戒モードになります。

 

その警戒が続くほど、注意はさらに「危険探し」に偏りがちになります。

 

③ 完璧主義が強まる

 

「ミスしてはいけない」「ちゃんとしなければ」が強くなると、どうしても自己批判が増えてしまいます。

 

自己批判は一時的に気を引き締めるように見えても、長期的には疲労と回避を増やしやすい点に注意が必要です。

 

上記の3つの状態では、不安は「備え」ではなく「消耗」になりやすいという意味で問題があります。

 

そのため、ここで必要なのは気分の号令ではなく、前提を現実サイズに戻す作業です。

 

1-3.整えるポイントは「俯瞰」と「手順化」

 

不安を増長させる自意識のふくらみを整えるとき、臨床で軸になるのは次の2点です。

 

① 俯瞰する

 

今の自分の前提が強すぎないか、一段上から見ます。

 

目的は「正しく考える」ではなく、「いま危険判定が過剰だ」と気づける状態に戻すことです。

 

② 手順化する

 

不安が強いときほど、頭の中の議論(反すう思考・ぐるぐる思考)は堂々巡りになります。

 

そのため、「決まった手順」で思考を整理します。

 

手順があると、不安に飲まれたままぐるぐる思考の長期化、つまり延長戦に入りにくくなります。

 

この具体策として、瞑想(マインドフルネス)で落ち着いて考える「土台」を作り、認知行動療法的な考え方で体系立てて整理することが実用的です。

 

1-4.セルフケア実践:マインドフルネス×認知行動療法の最小セット

 

さて、ここからは忙しい方でも不安に対処できる、カンタンかつ効果的な方法をシェアしたいと思います。

 

ポイントは短く、しかし毎回同じ形でやることです。

 

① 30秒のマインドフルネス(俯瞰の入口)


(1)呼吸を3回だけ数える


(2)「いま、不安が強い」と短くラベルを貼る


目的は落ち着き切ることではなく、思考に飲まれた状態から一歩外に出ることです。

 

「不安=事実」ではなく「不安=反応」として扱える入口になります。


② 認知行動療法の2問(前提を現実サイズへ)

 

以下の問いを自分自身に投げかけてみてください


いまの考えは「事実」?それとも「予測?解釈?」

もし対応するとしたら、今日できる最小の一手は何?(5分でできる形)

 

不安が強いほど、頭の中の結論が極端になります。

 

そこで「事実と予測を分ける」「行動に落とす」を入れると、不安が「作業」に変わりやすくなります。

 

● 具体例

メールが怖い→「返信が遅い=嫌われた」は予測→最小の一手は下書き1行、など。

 

1-5.うまくいかないときの見直しポイント

 

上記のシンプルな対応を上手く行うポイントを解説いたします。


完璧に整えようとしない:前提を少し緩められたら十分


結論を急がない:不安が強い時期ほど、結論は歪みやすい


同じ手順を繰り返す:スキルは気分ではなく反復で育ちます


大切なのは、特に「今日はできなかった」を失敗扱いにしないことです。

 

反復の継続を最優先にしましょう。

 

よくある質問(FAQ)


Q1. 不安が再点火しやすいのは性格の問題ですか?

 

性格というより、脳の危険判定が過敏になっている状態で起きやすい反応です。


ストレスや疲労が強いと、脳は「危険を見落とすより過剰に警戒する」方向に寄りやすく、不安が繰り返し立ち上がります。

 

Q2. 「他人は自分を厳しく評価している」という不安はどう扱えばいいですか?

 

まず「事実」と「予測・解釈」を分けるのが有効です。


相手の反応(返信が短い、表情が硬い)は事実でも、「嫌われた」「終わった」は予測や解釈です。予測や解釈を確定扱いしないことで、不安の増幅を抑えやすくなります。

 

Q3. 小さなミスが致命傷に感じるとき、すぐできる対処はありますか?

 

「30秒マインドフルネス+認知行動療法の2問」の最小セットがおすすめです。


呼吸を3回数え「いま不安が強い」とラベル→「これは事実?予測?」→「5分でできる最小の一手は?」の順で、思考を「作業」に落とします。

 

Q4. 不安を減らそうとして確認や準備が増えてしまいます。どうしたらいいですか?

 

確認の目的を「安心」から「次の一手のため」に切り替え、量を上限設定します。


例えば、検索は10分まで、見直しは1回まで、などがそうです。

 

無制限の確認は不安を維持しやすいので、手順化して短く区切る方が安定します。

 

Q5. セルフケアで改善しない場合、いつ専門家に相談すべきですか?

 

睡眠・食事・仕事・対人関係に支障が続くときは早めの相談が有効です。


特に「常に人から見られている感覚」「小さなミスが致命傷に感じる状態」が強い/不安や抑うつが長期化している場合は、認知行動療法やマインドフルネスを含む専門的な整理と介入が役立つことがあります。

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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