カウンセリング料金の相場はいくら?高い理由と、料金では選べない理由
2026/08/16
カウンセリング料金の相場はいくら?高い理由と、料金では選べない理由
カウンセリングを検討されている方から、いちばん多くいただくご質問のうちの1つが、料金のことです。
そして多くの方が、こう続けられます。
「調べてみたら、思っていたより高くて驚きました」
その感覚は、まったく自然なものだと思います。
心療内科を受診すれば数百円から千数百円で会計が終わることもあるのに、カウンセリングは1回で数千円から1万円を超えてしまう…。
同じ「心のこと」を相談するのに、なぜこれほど違うのか。疑問に思って当然です。
しかも、心がしんどい時期というのは、仕事を休みがちだったり、思うように働けなかったりして、経済的にも余裕がないことが少なくありません。
「助けてほしいときほど、ハードルが上がる」
この矛盾は、私がこの仕事を続けてきたなかで、ずっと考え続けてきたことでもあります。
この記事では、料金の相場、なぜその金額になるのか、そして総額がどう決まるのかを順にご説明します。
そのうえで、もう一歩踏み込んで、カウンセリングを料金だけで選ぶことの落とし穴についてもお伝えします。
1. 心理カウンセリングの料金相場
心理カウンセリングの料金には、公的な基準も公的な統計もありません。
そのため「相場」といえるものは、各相談機関が公開している料金を見比べた範囲での目安にとどまります。
そのうえで申し上げると、1回(50分〜60分)あたり5,000円〜15,000円程度の範囲に収まっている機関が多い、というのが私の把握しているところです。
料金に幅が生まれる主な要因は次のとおりです。
✔地域と立地:都市中心部は賃料が高く、料金に反映されます
✔運営形態:広告費、仲介サイトへの手数料、受付スタッフを含む人件費の有無
✔形式:オンライン専門の場合、固定費がかからない分だけ対面よりやや低めの傾向があります
✔提供者の資格と経験:有資格者、経験年数の長い専門家は高めの傾向があります。
ここで一点、先にお伝えしておきたいことがあります。
この幅は3倍にもなりますが、その差の大部分は、面接の内容ではなく運営の側から生じています。
この点は第5章で改めて詳しくご説明します。
2. なぜ「高い」と感じるのか
最大の理由は、医療保険が使えないことです。
心理カウンセリングは、原則として医療保険の対象外です。
病院での診察は健康保険が適用され、窓口負担は原則3割ですが、カウンセリングは全額をご自身で負担していただくことになります。
同じ7,000円でも、保険がきけば窓口では2,000円ほどです。
この差が、「カウンセリングは高い」という感覚の正体の大部分を占めています。
つまりここで生じているのは、金額そのものの差ではなく、自己負担割合の差です。
なお、医療機関のなかには保険適用で心理的支援を受けられる場合もあります。
ただし制度上、対象となる疾患、実施できる時間、算定できる回数に制限があり、自由度はどうしても下がります。
3. 1回の料金は、何に対する対価か
では、その1回分の金額は、何に対して支払われているのか。3つあります。
まず、その時間を、おひとりのために確保しています
カウンセリングは完全予約制です。
その50分は、他の誰にも使いません。
同時に複数の方を担当することも、短く切り上げて回転数を上げることもできません。
この形式そのものが、料金の構造を決めています。
面接の外側にも仕事があります。
これは意外に知られていないかもしれません。
お一人の面接の前後には、次のような作業があります。
✔前回までの経過を読み返し、変化を確認する。
✔お悩みを維持している要因を組み立て直す(ケースフォーミュレーション=見立ての作成)
✔次の面接で何を扱うかを設計する。
✔面接記録を作成する
✔医療機関との連携が必要な場合、報告書を作成する。
料金は、面接の50分だけでなく、その質を支えているこの全体に対するものです。
加えて、専門家であり続けるためのコストがあります。
心理職は、資格を取れば終わりという仕事ではありません。
資格取得後も、研修への参加、専門書・学術論文の購読、スーパービジョン(経験ある指導者から継続的に指導を受けること)が続きます。
心理療法の研究知見は更新され続けており、10年前の知識のままでは適切な支援ができません。
この学び続けるための費用も、カウンセリング料金から支払われています。
4. 総額を決めるのは、単価ではなく回数です
ここまで1回あたりの話をしてきました。
ただ、実際にご負担いただく金額を決めているのは、単価ではなく回数です。
心理カウンセリングは、1回で結論が出るケースは稀です。
お悩みを維持している要因を整理し、そこに働きかけ、日常での変化を確認していく作業には、ある程度の回数がどうしても必要です。
だからこそ、料金を検討されるときは、1回いくらかではなく、終結までにおよそいくらかかりそうかという視点で見ていただきたいと思っています。
そして、ここが技法の選択と直結します。
私が用いるのは認知行動療法(CBT)とアクセプタンス&コミットメント・セラピー(アクト:ACT)です。
いずれも国内外の研究で効果が検討されてきた技法で、どちらも構造化されています。
構造化されているとは、次のような意味です。
最初に、初期に見立て(なぜ今の状態が続いているのか)をお伝えします。
次に、治療目標を一緒に決めます。
毎回、「今日は何を扱うか」がはっきりしており、毎回、目標に対して今どのあたりにいるかをが有されます。
終結までの回数はお一人おひとり異なるため、確実な回数をお約束することはできません。
ただ、「いつまで続くか分からないまま通う」状態にはしない、ということはお伝えできます。
1回の金額を抑えても、終わりの見えないまま長期間続けば、総額は膨らみます。
逆に、目標と現在地が共有されていれば、総額の見通しは立てやすくなります。
私が重視しているのは後者です。
5. 料金は、質の証明にはなりません
ここからが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。
カウンセリングは、料金では選べません。
これは、安い方がよいという意味でも、高い方がよいという意味でもありません。
価格と質が対応していないという意味です。
理由は単純で、日本ではカウンセリング料金に公的な基準がなく、それぞれの相談機関が自由に設定できるからです。
相場の幅が3倍にもなるのは、そのためです。
そして、第1章で触れたとおり、その差を生んでいる要因の多くは、賃料・広告費・仲介手数料・人件費といった運営側のコストです。
これらは面接の内容とは直接の関係がありません。
つまり、料金からは次のことが分かりません。
① そのカウンセラーがどのような訓練を受けてきたか。
② 用いる心理療法に研究的な裏づけがあるか。
③ あなたのお悩みに対して適切な方法を選べるか
④ 危険な状態を見分け、医療につなぐ判断ができるか
質を決めているのは価格ではなく、この4つのほうです。
6. カウンセラーを選ぶときの4つの基準
では、何を見て選べばよいのでしょうか。
料金表を見比べる前に、次の4点をご確認ください。
これは当室に限らず、どこを選ばれる場合でも使える基準です。
① 国家資格(公認心理師)または臨床心理士の資格があるか
日本では、カウンセラーを名乗ることに資格は必要ありません。
誰でも今日から名乗ることができます。
だからこそ、公的に認められた資格を持っているかどうかは、最初に確認すべき情報です。
② どのような訓練を受け、何を専門としているかを説明できるか
資格は最低条件であって、十分条件ではありません。
資格取得後にどのような技法を、どこで、どれだけ学んできたのか。
スーパービジョンを受けているのか。
これを具体的に説明できるかどうかが、実質的な差になります。
③ 用いる心理療法が明示され、研究による裏づけがあるか
「傾聴します」「寄り添います」だけでは、何をする場所なのかが分かりません。
認知行動療法(CBT)、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(アクト:ACT)、対人関係療法(IPT)のように、効果が研究で検討されてきた技法を用いているかは重要な判断材料です。
ただし、研究がまだ十分でなくとも臨床上有用な方法はあります。
「エビデンスが全て」ではありません。
重要なのは、何を根拠にその方法を選んでいるかを説明できることです。
④ 見立てと目標を言葉で説明し、できないことを正直に伝えてくれるか
「なぜその状態が続いているのか」「どこへ向かうのか」を共有せずに進むカウンセリングは、終わりが見えません。
初回でここを説明してもらえるかどうかは、大きな分かれ目です。
同時に、「必ず治ります」「◯回で解決します」と言い切る相談先は、むしろ慎重に見てください。
心理的な支援には適応の限界があり、医療につなぐべき状態もあります。
限界を語れることは、専門性の一部です。
7. 当室について
上の4つの基準に沿って、こころのケア心理カウンセリングルームについてお伝えします。
① 公認心理師(心理職の国家資格)が担当します。
日本では資格がなくてもカウンセラーを名乗ることができますが、当室は公認心理師が担当します。
② 訓練を継続しています。
研修への参加、専門書・学術論文の購読、スーパービジョン(経験ある指導者からの継続的な指導)を続けています。
そのため、20年以上の経験に頼り切ることはしません。
③ 研究で効果が確かめられてきた方法を用います。
認知行動療法(CBT)とアクセプタンス&コミットメント・セラピー(アクト:ACT)です。どちらも国内外の研究で効果が検討されてきた技法で、個人の経験則だけで進めることはありません。
④ 見立てと目標を、言葉でお伝えします。
お悩みそのものだけでなく、それを維持している要因を一緒に整理し、私の見立てをはっきりお伝えします。
目標を一緒に決め、毎回、現在地を共有します。何が起きているのか分からないまま進むことはありません。
8. 当室が「しないこと」
はじめての方が不安に思われることを、先にお伝えしておきます。
まず診断はできません。
診断は医師の役割です。当室では病名をつけることはしません。
必要な場合は医療機関をご案内します。
当然ですが、説教も叱責もしません。
「頑張りが足りない」「考え方が甘い」といった言葉をお伝えすることは、まずありません。
あなたがここまで持ちこたえてこられたこと自体を最大限に尊重し、それを前提として進めます。
次に、無理に話させることはしません。
つらい出来事を、話したくないのに話す必要はありません。
「今日はここまで」とおっしゃっていただいて構いません。
何をどこまで扱うかは、必ず一緒に決めます。
また、「こうすべきです」と押しつけることはしません。
選ぶのはあなたです。
私の役割は、考えられる選択肢と、それぞれがどうなりそうかを整理して最善の心理的支援をお渡しすることです。
さらに、原因を誰かのせいにして終わらせることはしません。
「親が悪い」「あなたが悪い」という結論は確かに大切ですが、多くの場合、それで終わってしまうと次の一歩につながりません。
そのため、今の状態を続けている要因を具体的に特定し、そこに働きかけます。
最後に、特定の考え方や生き方をお勧めすることはしません。
何を大切にするかは、あなたが決めることです。
私の価値観をお渡しする場ではありません。
なお、料金については以下の通りです。
・50分カウンセリング:5500円(税込み)
・90分カウンセリング:9,900円(税込み)
ご予約はこちらより受け付けております。
よくあるご質問
Q. 相場より料金は安いのですが、どのように決めていますか。
A. 第5章でご説明したとおり、料金の差を生む要因の多くは、面接の内容ではなく運営の側にあります。
都市中心部の賃料、広告費、仲介サイトへの手数料、複数名分の人件費が、価格を押し上げる主な要因です。
当室は広告に依存しておらず、仲介サイトも使用していません。
その分の負担が相対的に小さく、料金に上乗せしていません。
一方で、面接の質を支える部分は削っていません。
時間:50分は50分、90分は90分です。短く切り上げることはありません。
面接前後の準備として、経過の確認、お悩みを維持している要因の組み立て直し、次回の設計。毎回行っています
また心理療法としては認知行動療法(CBT)とACTという、研究で効果が検討されてきた方法を用いています。
加えて研修、専門書・論文、スーパービジョンを継続しています。
当室は2002年の開業以来、この考え方で運営してきました。
Q. カウンセリングに健康保険は使えますか。
A. 当室のカウンセリングは自費(保険適用外)です。
医療機関で医師が行う診療とは、制度上の位置づけが異なるためです。
Q. 料金が高いところほど、効果があるのですか。
A. いいえ。
日本ではカウンセリング料金に公的な基準がなく、各機関が自由に設定しています。
料金は質の指標にはなりません。資格、訓練歴、用いる心理療法、説明の明確さで判断するのが妥当です。
Q. 何回くらい通う必要がありますか。
A. 確定的な回数は、あらかじめお伝えすることができません。
というのは、お悩みの内容や経過によって異なるためです。
ただし、治療目標は初期に共有し、進み具合を毎回確認しながら進めます。
「いつ終わるか分からないまま通っていただく」ことはありません。
Q. 初回では何をしますか。
A. 今お困りのことを伺い、そのお悩みを維持している要因を一緒に整理します。
そのうえで、どのような方向で支援していけそうかをお伝えします。
初回で方針を押しつけることはありません。
また続けるかどうかは、それを聞いていただいたうえでお決めください。
Q. オンラインと対面で内容は変わりますか。
A. 用いる技法や進め方は同じです。ご都合に合わせてお選びいただけます。
Q. 精神科や心療内科に通院中でも利用できますか。
A. はい。通院中の方も多くいらっしゃいます。
必要に応じて主治医と連携します。服薬や診断に関することは主治医のご判断が優先されます。
Q. 予約はどのように取ればよいですか。
A. ご予約フォームまたはお電話にて受け付けております。
営業時間は水曜〜日曜の10時〜19時、月曜・火曜は休業です。
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こころのケア心理カウンセリングRoom
兵庫県芦屋市浜芦屋町1-27 サニーコート浜芦屋302号
電話番号 : 090-5978-1871
兵庫で幅広いご相談に対応
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この記事の執筆者
駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)
心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。
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