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自己肯定感が低い方が陥りやすい「全部ダメ」という考え方~神戸、芦屋、西宮のカウンセリングより~

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自己肯定感が低い方が陥りやすい「全部ダメ」という考え方

自己肯定感が低い方が陥りやすい「全部ダメ」という考え方

2026/06/29

みなさん、こんにちは。

神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

心理カウンセリングを受ける方の「しんどさ」「悩み」の中で、自己肯定感が低いというものがあります。

 

そして、その自己肯定感が低いがゆえに、他者との比較等によって自己否定、あるいは自罰的になってしまいがちになる可能性が高くなってしまいます。

 

もちろん、自分の課題に気づくこと自体は悪いことではありません。

 

改善したい部分を見つけることは、成長のきっかけにもなります。

 

しかし、ひとつの欠点や失敗を、自分全体の価値にまで広げてしまうと、自己肯定感は大きく下がります。

 

結論から言えば、自己肯定感を守るために大切なのは、欠点をなくすことではありません。

 

「自分の一部に課題があること」と「自分という存在がダメであること」を切り分けることです。

 

 

1-1.「部分否定」と「全否定」は違う

 

例えば、次のように考えたとします。

 

「私は根気がない。だからダメな人間だ」

 

この文章には、2つの内容が含まれています。

 

「根気がない」というのは、特定の傾向についての評価です。

 

これは部分的な自己評価です。

 

一方で、「ダメな人間だ」というのは、自分の存在全体に対する評価です。

 

これは全否定です。

 

自己肯定感が低くなりやすい方は、この2つが結びつきやすい傾向があります。

 

仕事でミスをした。だから自分は無能だ。


約束を守れなかった。だから自分は信用される価値がない。


人に優しくできなかった。だから自分は性格が悪い。

 

このように、ひとつの出来事や一部の特徴から、自分全体の価値を決めてしまうのです。

 

しかし本来、行動や特徴は「自分の一部」です。

 

それがうまくいっていないからといって、自分全体が否定されるわけではありませんよね。

 

1-2.欠点は、見方を変えると別の側面を持っている

 

自己否定が強いとき、人は自分の特徴を一方向からしか見られなくなります。

 

「根気がない」と思っている人は、別の見方をすれば「切り替えが早い」と言えるかもしれません。

 

「心配性」は、「慎重に考えられる」と言えることもあります。

 

「飽きっぽい」は、「好奇心が広い」と見ることもできます。

 

「短気」は、「不公平や理不尽に敏感」と言える場合もあります。

 

もちろん、すべてを無理に長所へ変える必要はありません。

 

根気が続かず困っているなら、工夫や対策は必要です。

 

心配しすぎて生活が狭くなるなら、心配との付き合い方を学ぶことも大切です。

 

ただし、「欠点に見える部分には、別の側面もある」と知っておくことは重要です。

 

自己肯定感とは、欠点をすべて美化することではありません。

 

欠点も含めて、自分を一面的に決めつけない視点です。

 

1-3.自己肯定感が低い方ほど、欠点を人格に結びつけやすい

 

これはとても重要です。

 

自己肯定感が低い方は、失敗や課題を「行動の問題」として扱うより、「人格の問題」として受け取りやすくなります。

 

例えば、片づけが苦手な場合、本来は「片づけの仕組みが合っていない」「疲れている」「物が多すぎる」「習慣化が難しい」といった複数の要因が考えられます。

 

しかし、自己否定が強いと、「私はだらしない人間だ」と一気に人格の問題へ飛んでしまいます。

 

すると、具体的な対策を考える前に、改善や解決のための気力がそぎ落ちてしまいます。

 

当然ですが、「私はダメだ」と思うほど、行動する力は弱くなります。

 

そのため改善しようとしても、「どうせ自分には無理だ」という諦めが出やすくなります。

 

つまり、全否定は反省を深めるどころか、改善の力を奪ってしまうことがあるのです。

 

1-4.自己肯定感を高める方法は、自分に甘やかすものではない

 

自己肯定感を高めるアプローチの中で多くの方が感じるのは、単に自分に対して甘くなっているのでは?というものがあります。

 

しかし、実際には違います。

 

自己肯定感が安定している方は、失敗したときに反省できます。

 

ただし、自分の存在まで否定しません。

 

「今回は準備不足だった」


「次は確認の仕方を変えよう」


「相手への伝え方が強すぎたかもしれない」

 

このように、行動を振り返ることができます。

 

一方で、「だから自分は価値がない」「どうせ嫌われる」「自分は何をしてもダメだ」とは決めつけません。

 

自己肯定感とは、何でも肯定することではありません。

 

修正すべきところは修正しながら、それでも自分を見捨てない感覚です。

 

1-5.「部分否定・全肯定」という考え方

 

自己肯定感を育てるうえで役立つのが、「部分否定・全肯定」という考え方です。

 

たとえば、次のように捉えます。

 

「私は少しおっちょこちょいなところがある。でも、そんな自分を工夫しながら生きている」

 

これは、自分の一部には課題があると認めながら、自分全体は否定していない状態です。

 

「私は心配性なところがある。でも、慎重に物事を考えられる面もある」


「私は人前で緊張しやすい。でも、丁寧に準備しようとする自分もいる」


「私はすぐ落ち込みやすい。でも、物事を真剣に受け止めるところもある」

 

このように考えると、自分を無理に好きになろうとしなくても、極端な自己否定から少し距離を取ることができます。

 

大切なのは、「欠点があるからダメ」ではなく、「欠点がある自分を、どう扱っていくか」という視点です。

 

1-6.自己否定が出たときの3つの見直し方

 

では、自己肯定感の低さが「悪さ」をし始めた場合、どのような対処があるのかご紹介したいと思います。


(1)「全部ダメ」に広げていないか確認する

 

まず、自分の言葉を確認します。

 

「私はダメだ」


「何をやっても続かない」


「いつも迷惑をかける」


「誰からも好かれない」

 

このような言葉には、全否定が含まれていることがあります。

 

その場合は、「具体的には何がうまくいかなかったのか」と問い直します。

 

「仕事の報告が遅れた」


「片づけを後回しにした」


「相手への返事が強くなった」

 

このように、具体的な行動へ戻すことが大切です。

 

(2)人格ではなく行動として言い換える

 

次に、人格を責める言葉を、行動の言葉に変えます。

 

「私はだらしない」ではなく、「片づけを始める仕組みが作れていない」

 

「私は冷たい」ではなく、「疲れていて相手に十分に反応できなかった」

 

「私は根気がない」ではなく、「長時間続けるやり方が自分に合っていない」

 

行動の言葉にすると、改善策を考えやすくなります。

 

(3)別の側面も一つだけ探す

 

最後に、その特徴の別の側面を一つだけ探します。

 

心配性なら、慎重さ。


飽きっぽさなら、関心の広さ。


短気なら、違和感に気づく速さ。


おっちょこちょいなら、行動の早さ。

 

大切なのは、無理にポジティブに考える必要はありません。

 

ただ、「この特徴には別の見方もあるかもしれない」と余白を作ることが目的です。

 

まとめ:欠点があっても、自分全体を否定しなくていい

 

自己肯定感が低い方は、ひとつの欠点や失敗をきっかけに、「自分は全部ダメだ」と考えてしまうことがあります。

 

しかし、根気がない、心配性、短気、だらしない、ミスが多いといった特徴は、自分の一部です。

 

それがあるからといって、自分全体の価値がなくなるわけではありません。

 

大切なのは、部分否定と全否定を切り分けることです。

 

「ここは改善したい。でも、自分という存在まで否定しなくていい」

 

この考え方が、自己肯定感を育てる土台になります。

 

自己肯定感とは、欠点のない自分になることではありません。

 

欠点や課題があっても、自分を見捨てず、必要な工夫をしながら生きていく力です。

 

よくある質問(FAQ)


Q1.自己肯定感が低い人は、なぜ「自分はダメだ」と考えてしまうのですか?

 

ひとつの失敗や欠点を、自分全体の価値に結びつけてしまうからです。

 

たとえば、仕事でミスをしたときに「今回は確認が足りなかった」と考えられれば、次の対策を考えやすくなります。

 

しかし、「ミスをした私はダメな人間だ」と考えると、行動の問題ではなく、自分の存在全体を否定することになります。

 

自己肯定感を育てるには、「うまくいかなかった行動」と「自分自身の価値」を分けて考えることが大切です。

 

Q2.自己否定が止まらないときは、どうすればいいですか?

 

まずは「全部ダメ」に広げていないか確認してみてください。

 

「私はいつもダメ」「何をしても失敗する」「誰にも必要とされない」といった言葉が出ているときは、全否定になっている可能性があります。

 

その場合は、「具体的に何がうまくいかなかったのか」と問い直します。

 

「報告が遅れた」


「約束の時間に間に合わなかった」


「相手に強い言い方をしてしまった」

 

このように具体化すると、自分を責めるだけでなく、次に変えられる行動を見つけやすくなります。

 

Q3.欠点が多い自分を好きになれません。自己肯定感を高めるにはどうしたらいいですか?

 

無理に自分を好きになろうとするより、欠点があっても自分全体を否定しない練習から始める方が現実的です。

 

自己肯定感は、「自分には欠点がない」と思うことではありません。

 

「心配性なところはあるけれど、慎重に考えられる面もある」


「飽きっぽいところはあるけれど、関心が広いとも言える」


「人前で緊張しやすいけれど、丁寧に準備しようとしている」

 

このように、欠点を自分の一部として扱い、自分全体の否定に広げないことが大切です。

 

Q4.「自分は価値がない」と感じるのは、性格の問題ですか?

 

性格だけの問題と決めつける必要はありません。

 

考え方の癖や過去の経験が影響していることがあります。

 

失敗したときに強く責められた経験、人と比べられ続けた経験、できたことより足りない部分を指摘されてきた経験があると、自分を見る目が厳しくなりやすくなります。

 

「自分は価値がない」と感じたときは、それを事実として受け取るのではなく、「いま自分を全否定する考えが出ている」と気づくことが第一歩です。

 

Q5.自己肯定感が高い人は、自分の欠点を気にしない人ですか?

 

そうではありません。

 

自己肯定感が高い人も、自分の欠点や課題には気づいています。

 

違いは、欠点を見つけたときに「だから自分は全部ダメだ」と結論づけないことです。

 

自己肯定感が安定している人は、「ここは改善したい」「次はやり方を変えよう」と考えます。

 

しかし、自分の存在そのものまでは否定しません。

 

自己肯定感とは、欠点を見ないことではなく、欠点があっても自分を見捨てずに扱う視点です。

 

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この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

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