株式会社ユナイテッド

不安を引きずらないための3つの方法~神戸、芦屋、西宮のカウンセリングより~

お問い合わせはこちら

不安を引きずらないための3つの方法

不安を引きずらないための3つの方法

2026/07/29

みなさん、こんにちは。

神戸や芦屋、西宮などの近隣都市で活動しているこころのケア心理カウンセリングルームの心理カウンセラー(公認心理師) 駒居義基です。

 

心理カウンセリングでは、不安そのものだけでなく、不安を避けるために生活の範囲が狭くなっていることが問題になるケースを多く経験します。

 

人と会うのが不安で誘いを断る、失敗が怖くて行動できない、嫌われるのが心配で言いたいことを伝えられない、不安が落ち着くまで待っているうちに、やりたいことから遠ざかってしまう…。

 

不安をなくしたいと思うのは当然です。

 

不安は苦しく、できれば感じたくないものです。

 

しかし、不安が完全に消えることを行動の条件にすると、いつまでも動き出せなくなってしまう可能性が高まってしまいます。

 

大切なのは、不安を消してから行動することではなく、不安がありながらも、自分にとって大切な方向へ小さく行動することです。

 

不安を避けると、その瞬間は安心できます。

 

しかし、避ける経験が重なると、「不安を感じる場面には自分では対処できない」という感覚が強まりやすくなります。

 

一方、不安が残ったままでも安全な範囲で行動すると、「不安があっても、すべてを中止しなくてよい」という経験が積み重なります。

 

そのため不安の有無ではなく、自分で行動を選べる感覚を取り戻すことに意味があるのです。

 

 

1-1.不安をなくすことを最優先にしない

 

不安を感じると、私たちはすぐに安心を得ようとします。

 

何度も相手の気持ちを確認する、予定を取りやめる、失敗しそうなことを避ける、頭の中で答えが出るまで考え続ける…。

 

先述しましたように、このような行動は一時的に不安を下げますが、長期的には不安への敏感さを強めることがあります。

 

そのため、私が専門にしている心理療法であるACTの活用では、不安を敵として追い払うのではなく、まず次のように言葉にします。

 

✔「今、不安が強くなっている」


✔「失敗するかもしれないという考えが浮かんでいる」


✔「身体が危険に備えて緊張している」

 

「失敗する」ではなく、「失敗するかもしれないという考えがある」と表現することで、考えと現実を少し切り離せます。

 

そうすると、不安と自分自身との間に距離ができ、それによって行動の余地が生まれます。

 

不安を受け入れるとは、不安を好きになることでも、あきらめることでもありません。

 

不安を消すことだけに力を使わず、次の行動を選べる余地をつくることが、不安を乗り越える上で非常に重要となってきます。

 

1-2.不安ではなく「大切にしたいこと」を基準にする

 

不安を行動の基準にすると、「怖いからやめる」「安心できるまで待つ」という選択が増えていきます。

 

そこで、「不安がなかったら何をするか」ではなく、次のように問いかけてみてください。

 

✔この人間関係で、どのような自分でいたいか


✔本当は何を大切にしたいか


✔不安にすべてを決めさせなければ、何を選ぶか


✔今日できる小さな行動は何か

 

例えば、嫌われる不安があっても、誠実な関係を大切にしたいなら、自分の希望を丁寧に伝えることができますよね。

 

失敗が怖くても、前へ進むことを大切にしたいなら、資料を開く、応募条件を確認するなど、最初の一歩を選べます。

 

目的は、不安に勝つことではありません。

 

不安よりも、自分が大切にしたいことを行動の基準にすることです。

 

1-3.成功ではなく「小さく近づく行動」を選ぶ

 

不安が強いときに、大きな目標を立てる必要はありません。

 

✔「人前で堂々と話す」ではなく、「会議で一言だけ発言する」。

 

✔「人間関係を改善する」ではなく、「伝えたいことをメモにする」。

 

✔「外出への不安を克服する」ではなく、「玄関の外に出て1分過ごす」。

 

このように、結果ではなく、大切な方向へ少し近づく行動を選びます。

 

行動しても、不安が残ることはあります。

 

それでも、「不安がある中で自分が選んだ行動を取れた」という経験には意味があります。

 

なぜなら、小さな行動を積み重ねることで、不安が人生のすべてを決める状態から、自分の意思で生活を選べる状態へ少しずつ変わっていくからです。

 

1-4.不安を書き出し、選べる部分を見つける

 

不安が頭の中を巡っているときは、紙やスマートフォンに次の4点を書き出してみてください。

 

✔今、不安に感じていること

 

✔頭に浮かんでいる予測

 

✔自分が大切にしたいこと

 

✔今日できる最小の行動

 

例えば、次のように整理します。

 

● 不安:相手に本音を伝えるのが怖い

 

● 予測:伝えたら嫌われるかもしれない


● 大切にしたいこと:我慢だけで成り立つ関係にはしたくない


● 小さな行動:責める言葉を避けて、伝えたい内容を一文書く

 

書き出す目的は、不安が大したことではないと思い込むことではありません。

 

不安があっても、自分に選べる行動が残されていると確認することです。

 

そして、それが小さな行動へと繋がり、やがてそれは不安への対処を高めてくれます。

 

1-5.生活を一つの場所だけに依存させない

 

一つの人間関係や所属先が生活のすべてになると、そこで嫌われたり失敗したりする不安が大きくなります。

 

そのため、家族、友人、趣味、一人で落ち着ける場所、地域活動、専門家とのつながりなど、自分を支える場所や活動を複数持つことが役立ちます。

 

ただし、多くの人と親しくなる必要はありません。

 

安心して散歩できる場所や、一人で過ごせる図書館も、生活を支える居場所になり得ます。

 

自分を支える場所や人があることによって、「ここでうまくいかなければすべてが終わる」という感覚が弱まりやすくなり、不安があっても自分らしい行動を選びやすくなります。

 

まとめ:不安が消えるのを待たず、大切な方向へ進む

 

不安をなくしたいと思うのは自然なことです。

 

しかし、不安が完全に消えることを待っていると、やりたいことや大切な関係まで避けるようになる場合があります。

 

そのため、不安に振り回されにくくなるためには、次の順番で考えてみてください。

 

(1)不安があることに気づく。


(2)頭に浮かんだ予測と現実を分ける。


(3)自分が大切にしたい方向を確認する。


(4)今できる最小の行動を一つ選ぶ。

 

不安があっても行動することは、無理やり頑張ることではありません。

 

不安に人生のすべてを決めさせず、自分の生活を自分で選び直すことです。

 

不安が残ったままでも構いません。

 

その中で踏み出した小さな一歩が、「不安があっても、自分は自分の人生を進められる」という感覚を育てていきます。

 

よくある質問


Q1.不安が強いときは、落ち着いてから行動した方がよいのでしょうか?

 

A.必ずしも、不安がなくなるまで待つ必要はありません。

 

不安を感じていると、「落ち着いてから外出しよう」「自信がついてから話そう」と考えたくなるのは自然なことです。

 

しかし、不安が消えることを行動の条件にすると、いつまでも始められない場合があります。

 

まずは、今の状態でもできる小さな行動を考えてみましょう。

 

外出が不安なら玄関まで行く、人に連絡するのが怖ければ文章の下書きだけ作るなどで構いません。

 

不安をなくすのではなく、不安があっても選べる行動を増やすことが大切です。

 

Q2.人に嫌われるのが怖くて、自分の意見を言えません。

 

A.「不安を感じないこと」より、どのような人間関係を築きたいかを考えてみましょう。

 

嫌われる不安があると、相手に合わせ続けたり、本当は断りたいことまで引き受けたりしやすくなります。

 

しかし、我慢だけで成り立つ関係では、疲労や不満が蓄積します。

 

そのため、「相手と誠実に関わりたい」「自分の気持ちも大切にしたい」という方向を確認し、まずは小さな希望から伝えてみてください。

 

「今日は難しいです」「少し考える時間がほしいです」と伝えることも、不安がありながら自分を大切にする行動です。

 

Q3.失敗するのが怖くて、なかなか行動できません。

 

A.成功できる自信をつけてからではなく、結果にかかわらずできる一歩を決めてみてください。

 

失敗を避けようとすると、応募しない、質問しない、行動しないという状態が増えがちになります。

 

そうした場合、その場では安心できますが、前へ進む機会も失われてしまいます。

 

例えば、いきなり応募することが難しければ、募集要項を見る、必要な書類を確認する、質問を一つ書き出すところから始められます。

 

行動の目的は、必ず成功することではありません。

 

不安があっても、自分が大切にしたい方向へ少し近づくことです。

 

Q4.不安があっても行動しましたが、気持ちが楽になりません。意味はありますか?

 

A.不安がすぐに軽くならなくても、行動した経験には意味があります。

 

不安を抱えたまま行動しても、緊張や怖さが残ることはあります。

 

そのため、「効果がなかった」と感じるかもしれません。

 

しかし大切なのは、不安を完全に消せたかではなく、「不安があっても、すべてを中止せずに行動できた」という経験です。

 

この経験が積み重なると、「不安を感じたら何もできない」から、「不安があっても対処できることがある」という感覚へ変わっていきます。

 

Q5.不安なことは避けずに、すべて行動した方がよいのでしょうか?

 

A.不安があることすべてに、無理に立ち向かう必要はありません。

 

行動するかどうかは、「怖いかどうか」だけではなく、その行動が自分にとって大切な方向につながるか、安全に取り組めるかで判断します。

 

危険な相手との関係や、心身の負担が大きすぎる状況から距離を取ることは、必要な選択です。

 

また、強い疲労や抑うつがある場合は、休息や専門家への相談が優先されることもあります。

 

避けることがすべて悪いのではありません。

 

不安だけを理由に生活が狭くなっている部分について、安全な範囲で小さく行動することが大切なんですね。

----------------------------------------------------------------------
こころのケア心理カウンセリングRoom
兵庫県芦屋市浜芦屋町1-27   サニーコート浜芦屋302号
電話番号 : 090-5978-1871

お問い合わせはこちら


----------------------------------------------------------------------

この記事の執筆者

駒居 義基(こころのケア心理カウンセリングルーム 代表)

心理カウンセラー(公認心理師)。20年以上の臨床経験と心理療法の専門性を活用して、神戸市や芦屋市、西宮市の近隣都の方々にお住いの心のお悩みを抱えている方に対して、芦屋市を拠点に最適なサポートを提供しています。

プロフィールはこちら

カウンセラー紹介

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。